<バスケットボール天皇杯:宇都宮71−53香川>◇21日◇第2ラウンド1回戦◇ブレックスアリーナ宇都宮
頼れる男がコートに戻ってきた。右膝のけがで出遅れ、プレシーズンゲーム全5試合を欠場していた宇都宮の遠藤祐亮(34)が今シーズン初出場。キレのある動きを見せ、ファンを安心させた。
第2クオーター(Q)開始のタイミングで遠藤がコートの中に入ると、ブレックスアリーナ宇都宮は大きな拍手に包まれた。遠藤は残り8分で最初の3Pシュートを放つ。惜しくもリングに嫌われたが、残り1分で再びトライ。左45度の角度から3Pシュートを決め、復活を印象づけた。
「ファンの拍手はうれしかった。けがと向き合いながら、しっかり調整してきたかいがありました」
残り2本の3Pシュートこそ外れたが、かつてベストディフェンダー賞を獲得したディフェンス力は健在。プレータイムも11分15秒で、本人も周囲も手応えを感じ取っていた。
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8月のチーム練習中に右膝を痛めた。思った以上に回復が遅れ、全体練習に加われない日が続く。
「ケビン(ブラスウェル・ヘッドコーチ=HC)からは(リーグ戦の)開幕に合わせてやっていこうと言われた。おかげで焦ることなく、自分の状態にフォーカスできました」
大事を取って右足にサポーターを身につけてはいるが、動きは悪くない。ブラスウェルHCが推し進めるアップテンポのバスケにも十分に順応できていた。
ブラスウェルHCは遠藤の復活に笑顔を見せた。
「素晴らしかった。特にディフェンス面では言うことない。シュートタッチは試合を重ねていく中で良くなっていくのではないか」
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昨季の遠藤はシーズン途中からスタメンに戻り、チャンピオンシップ(CS)を含めて46試合に先発した。今季ここまで、ガード陣は鵤誠司、比江島慎、D.J・ニュービルの3人が先発する事が多い。遠藤が戻ってきた事で、選択肢が増えたのは間違いない。
「彼をどういうふうにローテーションに組み入れていくか探していく。明日(22日)はもっといいパフォーマンスを見せてくれるだろう」
ブラスウェルHCはうれしそうに頭を悩ませていた。【沢田啓太郎】
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