輪島の中屋トンネルに土砂流入 作業の3人が生還、同僚すすり泣き

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2024年09月22日 20:44  毎日新聞

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毎日新聞

土砂が流入したと見られる中屋トンネル=石川県輪島市で2024年9月22日午後3時29分、本社ヘリから

 石川県輪島市門前町の国道249号・中屋トンネル付近で、複数の作業員らが土砂崩れに巻き込まれた事故。救助された作業員が勤めていた横山基礎工事(兵庫県佐用町)の横山弘介社長が22日、取材に応じ、「無事で良かった」と話した。


 横山社長によると、21日午前9時過ぎ、土砂崩れで作業員ら数人の安否が分からなくなっていると連絡が入った。大型クレーンなども土砂に流されたという。安否不明者には同社社員3人が含まれていたが、午後5時ごろ、1人の無事が確認された。兵庫県の本社で待機していた社員からは安堵(あんど)ですすり泣く声も聞こえたという。


 また、別の社員2人からも22日夕方、電話があり、無事が確認された。2人とも打撲程度で大きなけがはないという。横山社長は「無事を祈っていたので、声を聞いた時は言葉にならなかった」と語った。


 一方、トンネル付近で交通誘導員をしていた堂口英司さん(74)=石川県志賀町=は21日午前10時半ごろ、土砂崩れに巻き込まれた。大雨で作業が中止になり、自家用車で移動しようとした際、前後を土砂に挟まれたという。雨が降る中、一晩を過ごし、自衛隊員に救助された。「バキバキと木が折れる音と地鳴りがして、背筋が凍った。間一髪だった」と振り返った。【小坂春乃、島袋太輔、森田采花】



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