立憲民主党 新代表に選出の野田元総理がnews23に生出演 政権交代への道筋は?「親ガチャを死語に」の真意は?維新との関係は?【news23】

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2024年09月24日 15:59  TBS NEWS DIG

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23日、立憲民主党の代表選が行われ、新しいリーダーに選ばれた野田佳彦元総理。TBS「news23」に生出演し、「親ガチャを死語に」と訴えた真意や、維新の会との関係、政権交代への道筋について聞きました。

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野田新代表の「親ガチャ」「国ガチャ」発言に街の人は…

敗れた現職の泉健太前代表は悔しさを隠しませんでした。

立憲民主党代表選3位 泉健太 前代表
「悔しくないと言えばウソになる。本当悔しいし、自分自身の力足らず、修行不足。四股踏んでやり直します。ありがとう、悔しいな」

4人が立候補した立憲民主党の代表選挙。決選投票にもつれ込んだ結果、野田佳彦元総理が新しい代表に選出されました。

立憲民主党 野田佳彦 新代表
「みんなの力・心を合わせて、打倒自民党に向かっていきたい」

政権交代への意欲を見せた野田新代表。教育や福祉について、こんな言葉を使って訴えました。

野田佳彦 新代表
「『親ガチャに外れた』という言葉が流行したことがあった。子どもは親を選べない、その不運を嘆いた言葉。子どもの育ちや学びは社会が支える、そういう社会を作ろうじゃありませんか。そして親ガチャなどという言葉を死語にしようではありませんか。みんながこの国に生まれてよかったと思える、『国ガチャに当たった』と言える国を作ろうじゃありませんか」

「親ガチャ」、「国ガチャ」という言葉のチョイスに街の人たちは…

会社経営(50代)
「若い人向けに心に残るようなワードをあえて使ったと思うんですけど。難しい言葉を使っても伝わらないこともあるし、ちょっと頑張ったのかな」

会社員(40代)
「若い方に政治への興味を持ってもらいたいと考えているのであれば、ちょっと言葉遣いが古い。何年か前の言葉なので」

看護師(20代)
「『○○ガチャ』みたいな言葉は、めちゃくちゃ使う世代ではあるけど、何をもって『国ガチャに当たった』と言えるのかわからない」

自民党総裁選での“政治改革”議論に「今頃何言ってんだ」 

藤森祥平キャスター:
野田さんが新代表に選ばれたことで、政権交代の実現度が高まったと思うか、NEWS DIGで聞いたところ、午後10時45分時点で▼「高まった」が10.8%、▼「変わらない」が47.4%となっています。あくまで番組が行ったアンケート結果ですが、どう感じますか?

立憲民主党 野田佳彦 新代表:
高まったという人も半分近くの40%ほどですから、「変わらない」に比べると少し足りませんが、頑張ってもっと黄色(高まった)が増えていくようにいきたいと思います。1日1日、数字を増やしていきたいと思います。

小川彩佳キャスター:
野田さんは政権交代を実現させると力強く訴えていますが、自民党の総裁選で9人の候補が交わしている議論をどう見ていますか。

野田佳彦 新代表:
率直に言うと、「今頃言うなよ」という。例えば政治改革などは、裏金問題に対して明確なことを皆さん言わないで、あのザル法にみんなが賛成したじゃないですか。「今頃何言ってんだ」という気がしますが、まず何よりも、どのようなことが起こっていたのか再調査をしようという人が1人もいないです。極めて何となく“臭いものにはふたをしよう”という意図を感じざるを得ない。

だからこそ、表紙が変わっても疑似政権交代で、私は政治を変えることができないと思いますので、本当の政権交代を起こして、あのような(裏金)問題の解明をするし、そのための有効な処方箋を作っていきたいと思います。

ジャーナリスト 星浩さん:
高市さんと石破さんは以前、非自民勢力で野田さんと一緒に行動していた時もありますが、高市さんと石破さんに対してはどんな印象を持っていますか。

野田佳彦 新代表:
どちらもしっかりとした論客だと思います。もし、どちらかが総理になっても堂々と、良い論戦ができるのではないかなと思います。

どちらも素晴らしいリーダーになるのではないかと思いますけれども、負けるわけにはいかないと思います。

「親ガチャ」発言の真意は?“解雇規制”や教育無償化も意識

星浩さん:
自民党の中の論争で、河野さん、小泉さんから解雇規制の緩和、自由化といった要するに「解雇しやすくする」という議論が出て、それを改革と称しているわけですが、どういう印象ですか。

野田佳彦 新代表:
解雇規制と労働市場の流動化というのは、今、相関性がないと言われているときに、なぜ思いついたように、上から目線で人の首を切る、働いている人たちの人生を大きく狂わせるようなことを平気で言うんだというのが、私の思いです。

彼らはどちらも親のお金で海外留学し、そして親から引き継いだ地盤で、自分は絶対に落ちることのない政治家でしょう。その人たちに言って欲しくないなと、強く反発します。

小川キャスター:
野田さんの演説の中で「誇りを持って堂々と子供の育ちや学びを支える社会を作る、親ガチャなどという言葉を死後にする」と、「親ガチャ」という言葉もありましたが、繋がることでしょうか。

野田佳彦 新代表:
政治的に彼らは、親ガチャに当たっちゃった人たちでしょう。それはやっぱりおかしいと思いますね。

小川キャスター:
親ガチャという言葉を使う真意はどういったことでしょうか?

野田佳彦 新代表:
子供は親を選べない、その不運とか不遇を嘆いた言葉が「親ガチャに外れた」ということじゃないですか?

それはこの時代に貧富の差によって、家庭環境によって学べるチャンスをつかめる人と、つかめない人がいるというのは、これは明らかに教育は機会均等の国を目指してきた国なのに、深く反省しなければいけないことだと思います。だから、これを死後にするために、教育の無償化をやっていこうという趣旨でお話をさせていただきました。

星浩さん:
「イコールフッティング」という言葉があります。スタートを一緒にするために、政府や行政が支援するということですが、その場合、財源が必要になります。財源は具体的に心当たりはありますか。

野田佳彦 新代表:
教育の無償化については既存の予算の見直しの中で、例えば使われすぎている、つけすぎてる予算もありますね。それに比べると、教育に対する予算は、世界の中で113位ぐらいですので、その上では教育にもっと充当するというやり方によって、無償化っていうのは着実に進めていくことはできるというふうに思います。

「世襲制限」「小沢氏との協力」 党内融和どう行う?

藤森祥平キャスター:
野田さんは「政治改革」として、▼企業・団体献金、▼政策活動費の廃止、そして、▼国会議員の世襲制限などを掲げています。自民党総裁選の中でも話が出てきていますが、改めてどう感じていますか。

野田佳彦 新代表:
今頃言うなよと。政策活動費などは使途不明金のつかみ金じゃないですか。自民党の幹部が使えると、年間10億を使うと。そのことに対しては10年後公開ということで、検討事項に入れて法案を通してるんですよね。10年後公開。できるんだったらなんで最初から廃止って言わなかったのかと。今頃言うのはおかしな話だと思いますよね。

企業・団体献金については、これは全く言及がないんです。でも93年から94年の平成の政治改革の時には、細川総理と河野自民党総裁の万年筆を交換した合意というのは、企業・団体献金を廃止して、その代わり政党助成金を導入するということだったんで、これは改革の原点なんです。その原点に立ち返って、企業・団体献金を廃止して個人献金を奨励をしていくという政治にしていこうというのは、私の考えている政策であります。

星浩さん:
世襲については、今、立憲にポツポツといますが、どのようにやっていきますか?

野田佳彦 新代表:
そういう人たちも含めて法案を作って提出したことがあるんですが、要は政治資金は非課税じゃないですか、だから、お父さんからお子さんに政治団体が移譲された場合に、政治資金も相続税がかからずにお子さんに渡っていく。これは多分、一人で何千万円とか1億円を溜めているケースがあると思います。

そうすると、いかに地盤・看板・カバンなしの若い有為な人材が選挙に挑戦しても、政治資金の面でも下駄を履いているジュニアたちに勝てないんですよね。せめてそれを変えていこうというところが世襲制限で、うちの党内でも、皆さんで合意をして法案を作って提出をしたということです。

小川キャスター:
ノーサイドと発信もしますが、党内融和は崩れてしまわないのでしょうか。

野田佳彦 新代表:
これは今まで出してきた法律ですので、一種の到達点に達したものですから、このテーマで崩れるということはないと思います。また、その他のテーマでも崩れないようにしていきたいと思います。

星浩さん:
12年前に消費税の扱いで別れた小沢さんと恩讐を超えて協力していますが、小沢さんは例によって壊し屋ですので、党内の「何をされるかわからない」という警戒などはどのように乗り越えますか?

野田佳彦 新代表:
12年前にいろいろあったことは間違いないんですが、いろいろあったことも含めて政権を取れるかもしれないという、めったにないチャンスが来てるわけですから、ここはやっぱり力を合わせて政権取りに行こうと。その意味では、まさに共鳴をし合ったということですので、過去に対する反省は私もあるし、小沢先生にもあるだろうと思うし、そういうことを乗り越えてやっぱりやっていきたいと思いますね。

維新はじめとした他党と「協力は十分あり得る」

星浩さん:
維新との関係についても伺います。
これまでずっと戦ってきた経緯もあるので、党内の特に関西系の議員を中心に、「維新と一緒にやるのは…」という雰囲気もあるようです。

野田さんは維新の勉強会にも出られていて、維新側からすると「野田さんなら頼りになる」というような発言もありますが、これからどういうふうに仕切っていきますか?

野田佳彦 新代表:
確かに関西では強い強い維新に立ち向かって、頑張っている総支部長とか、現職の議員もいらっしゃるんですよね。そのご奮闘には敬意を表しなければいけないと思いますが、でも、野党第1党と第2党がやっぱり誠意ある交渉をして対話をするということは、それ自体が自民党にとって脅威ですので、そこから何が生まれるかわかりませんが、誠意ある対話は続けていくべきだと私は思います。その他の政党とも同じでありますけど。

星浩さん:
具体的には、選挙区の棲み分けというか一本化でしょうか。

野田佳彦 新代表:
維新さんは今、選挙協力をしないとおっしゃってますから、それはそう簡単にできることではないと思いますけれども、そうは言っても例えばデータを見ながら、角突き合わせて「ここはちょっと調整できますね」ってことはあるのかないのか、これはわかりません。

あるいは選挙終わった後に閣内協力か閣外協力とか、首班指名で協力できるかとか、政策ごとに協定できるかとか。でも少なくとも政治改革に関連する法案では、かなり一致点が今出てきたと思いますんで、そういう面での協力は十分あり得ると思いますね。

「政権交代」実現した場合に目指す「国」のカタチ

小川キャスター:
政権交代を実現でき、立憲民主党が政権を取ったらどういう国になるのか、いまいちイメージが沸かないという人もいます。具体的にイメージができるような道筋を示していただけますか。

野田佳彦 新代表:
まずは、いろんな内外ともに課題があるんです。我々はいっぱい政策体系として持ってますけれども、でも、政治に対する信用がなければ、どんな政策を推進することもできない。信なくば立たずじゃないですか。

今まさにそれなので、本気の政治改革をやって、政治の信頼を取り戻すところから、まず第一歩を踏み始める。その先には、残念ながらアベノミクスのやっぱり後半の影響で格差は間違いなく広がってしまったと思います。格差を是正をして、分厚い中間層がかつての日本の魅力でしたけども、武器でしたけども、だんだんこぼれ落ちてる人とか出てきました。その人たちを支えていくという政治で中間層を増やしていくというのが我々の目指している社会であります。

小川キャスター:
今の言葉をどう実現していかれるのか。これから注視してまいります。

野田佳彦 新代表:
頑張ります。

「政権交代」について、「みんなの声」は

NEWS DIGアプリでは『政権交代』について「みんなの声」を募集しました。
Q.立憲民主党 新代表に野田元総理。政権交代の実現度は高まったと思いますか?
「高まった」…10.8%
「やや高まった」…28.2%
「変わらない」…47.4%
「やや低くなった」…2.5%
「低くなった」…7.7%
「わからない」…3.4%

※9月23日午後10時45分時点
※統計学的手法に基づく世論調査ではありません
※動画内で紹介したアンケートは24日午前8時で終了しました。

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プロフィール
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年

このニュースに関するつぶやき

  • 親ガチャを死語にしたければ、全ての新生児は国が引き取って完全平等に育てるくらいしか。生物学的な親が誰かは遡及不可能にして。
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