自民党総裁選・小泉進次郎に特大ブーメラン直撃! 高市早苗の猛追を許す?

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2024年09月24日 19:01  日刊サイゾー

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日刊サイゾー

今週の注目記事・1「進次郎 大いなる誤算」(『週刊文春』9/26日号)
同・2「『挿入できない』明かされた紀州ドン・ファン妻の性生活」(『週刊文春』9/26日号)「ドン・ファン元妻 AVで共演した有名男優『撮影現場で話したこと』」(『週刊ポスト』10/4日号)
同・3「大の里が荒稼ぎ! 力士の“給金番付”を公開する」(『週刊ポスト』10/4日号)
同・4「隈研吾『世界的建築家』の虚像」(『週刊現代』9/28日号)
同・5「紀子さんが検索する『雅子さまと愛子さま』」(『週刊文春』9/26日号)
同・6「吉永小百合『亡夫岡田太郎のシチューと“産まない決断”への想い』」(『週刊文春』9/26日号)
同・7「兵庫県知事斎藤元彦(46)辞職を阻んだパリ生まれ妻」(『週刊文春』9/26日号)
同・8「少女に性的暴行容疑で逮捕『維新の会』元代議士の『流浪人生』と『評判』」(『週刊新潮』9/26日号)
同・9「真田広之 快挙の裏で悔しがり続けた日本人“大物俳優”のハリウッド忖度」(『FLASH』10/8日号)

【巻末付録】現代とポスト、SEXYグラビアの勝者はどっちだ!

 先日、講談社の現役、OBたちと飲んだ。

 現役たちがいうには、「週刊現代」が「休刊体制」に入ったそうだ。刷り部数30万部前後で6割、時には7割近くが返本になるという。ということは実売は10万部前後か。

 もはや週刊誌でも隔週刊誌でもない雑誌になって、毎号、老人用特集を飽きもせずにやっていては、40代、50代の“若い読者”には見向きもされないのだろう。

 雑誌を置いてくれるコンビニも少なくなってしまった。「週刊朝日」(朝日新聞出版)に続いて休刊するのは「現代」というのが大方の下馬評であったが、内部の人間から聞かされると、古いOBとしては感慨深いものがある。

「週刊ポスト」(小学館)も同じような状況だろうが、小学館には持ちこたえる資本力と人材がいる。「現代」の次は経営が苦しいと伝えられる「週刊新潮」(新潮社)なのではないか。

 全てが休刊になる前に『週刊誌への挽歌』という本でも書きたいと思っている。

 さて、今週も順位なし。早速いこう。

 快挙である! 真田広之(63)が主演・製作したドラマ『SHOGUN将軍』がエミー賞を作品賞を含む18部門で受賞した。

 真田はスピーチで、力強く、「これまで時代劇を継承してきてくれたすべての方々に御礼を申し上げる」といった。

 真田は常々、「早くジジイになりたい」といっていたという。

 それは、老け役ではなく、アメリカのショービジネス界で威厳を持ち、企画を通せる立場になりたいということだったそうだ。

 そのために努力してきた。『将軍』の企画が通った時、衣装がかりから床山まで日本から呼び寄せた。

 次に使ってもらえなくなるのを恐れて、制作側に注意できない。そんなことは絶対しないという真田の熱意と演技力が、字幕になれないアメリカ人の心を捉えたのである。ディズニーのドラマだから、アカデミー賞は難しいのだろうが、快挙であることは間違いない。

 さて、「猿は木から落ちても猿だが、代議士は選挙に落ちればただの人だ」といったのは大野伴睦だが、日本維新の会の元代議士・椎木保(58)は、ただの人ではなく中学1年の少女に「性的暴をした容疑」で逮捕されてしまった。

 8月20日に、東京・歌舞伎町の路上で、中1の少女に、「2万円あげるから遊ぼう」と声をかけ、カラオケ店で犯行に及んだというのだ。

 店長が警察に知らせ、警官が駆けつけたが、任意同行に応じないで立ち去ったというから始末が悪い。

 捜査に時間がかかったのだろう、逮捕されても「性交はしていない」と否認しているそうだ。

 警察発表は「住所不詳」。椎木は山一證券に入りすぐ退職して小中高の教師になり、その後、教育委員会などで仕事をしているうちに、当時の橋下徹大阪市長に共感して政治の世界に飛び込んだ。公募で維新の候補になり千葉3区で初当選したが、4年弱の在職期間も存在感ゼロだったという。

 2021年に落選してからは行方知れず。千葉県浦安市内の家賃7万円の賃貸マンションで暮らしていたようだ。

 維新は身体検査が甘いという評判があるが、この椎木もその一人なのだろう。

 さて、斎藤元彦兵庫県知事は進退窮まった。

「県議会(定数86)は9月定例会開会日の19日、全議員が斎藤氏に対する不信任決議案を共同提出し、全会一致で可決された。斎藤氏は今後、29日までに議会を解散するか、辞職・失職するかの選択を迫られる。知事への不信任が決議されたのは5例目。議会解散に踏み切れば、都道府県議会では初めての事態となる」(朝日新聞Digital9月20日 5時00分)

 だが、斎藤知事は、「記者団の取材に『重い判断になるのでしっかり考えさせていただきたい』と今後の対応を明らかにしなかった」(同)

 もはや斎藤知事の側につく人間は県庁の中にも推薦してくれた維新の中にもいない。孤立無援だが、唯一の援軍は彼の妻だという。

 どんな女性なのか? 文春によれば、「三井物産勤務後に新日本空調の社長を務めた人物のお嬢さん。父が商社員時代、パリに駐在していた頃に生まれた帰国子女です」(ある県庁関係者)

 彼女は慶応大学時代にはラクロス部に所属していた文武両道の才女。卒業後は三菱UFJ銀行に勤め、2008年に退社しているそうだ。

 その頃斎藤は、総務官僚として新潟県佐渡市に出向していたという。

 件の県庁関係者にいわせると、

「側近が去って以降、斎藤氏が相談できるのは弁護士と奥さんだけになった。奥さんは『非を認めることになるから、辞めてはだめ』と、斎藤氏の辞任を引き留めています」

 だが、奥さんにいわれたからといって、辞任を思いとどまる人間とは、斎藤知事は見えないが。

 先週も書いたように、彼には罪の意識、自分の側に非があったとは思っていないのだろう。辞職か解散か? 今日明日にも結論が出るが、私は、解散するのではないかと思っているのだが。

 吉永小百合の夫である岡田太郎が亡くなった。享年94。

 以下は、私が日刊ゲンダイ(9月21付)に書いた駄文だが、引用させてもらう。

《昨年暮に胆のうがんと診断されたが、その後転移。9月3日、小百合はメディアに発表した自筆の文書の中で、「最後は寄り添って看取ることができました」「大往生だと思います」と書いた。彼は日本一の果報者である。
 私のような熱狂的なサユリストたちからの“羨望”と“恨み”を一身に浴びながらも、51年の長きにわたって結婚生活を全うした。
 結婚は1973年6月。出会いは、当時、フジテレビのプロデューサーだった岡田が、小百合のドキュメンタリーを撮るために欧州旅行に同行したことだった。それから9年後、多忙と両親との確執が重なり、声が出なくなった小百合を岡田が支え、励まし、恋愛・結婚に発展したといわれる。
 バツイチで15歳も年上のジジイと何が悲しくて結婚するのか? サユリストたちはパニックに陥った。
 愛し合っていた俳優・渡哲也との結婚を両親が許さなかった。父親が金を産む娘を手放したくなかった。そうした親、特に父親のやり方に反発して、親が一番嫌がるであろう相手を選んだのではないかという噂が流れた。結婚式も披露宴にも両親の姿はなかった。
 小百合の結婚前と後に公開された映画がある。『男はつらいよ 柴又慕情』と『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』である。『柴又慕情』は福井を旅行中に寅と出会うOL役で、父親との関係に悩んでいるという設定。寅が写真を撮ってやるとカメラを構え、「ハイチーズ」という所を「バター」といって小百合が笑い転げるシーンは、彼女の若さが弾けていた。
 一転、2年後に公開された『恋やつれ』は、父親の反対を押し切って男と駆け落ちし、男の故郷で結婚生活を始めたが、2年後に夫が病死してしまった寡婦の役である。山田洋二監督の思惑が透けて見える。
 私たちサユリストは、結婚前と結婚後で、小百合がどう変わったのかを“検証”するために、この映画を何度も食い入るように見た。明らかに若い女性から“女”に変身していた。その夜は、ゴールデン街で惚けるまでやけ酒を呷った。
 結婚前、作家の遠藤周作から、「君は亭主が歯槽膿漏でも、その歯ブラシを使えるか」と聞かれ、小百合は「ハイ、使えます」と答えた。これを読んだときの絶望感を、今でも覚えている。
 私は昭和20年生まれ。小百合も同じ年だが早生まれなので、一歳上の姉貴。彼女を知ったのは連続ラジオドラマ『赤胴鈴之助』。映画『ガラスの中の少女』(1960公開)で彼女に恋をした。
 彼女に会えるかもしれないと思い早稲田大学に入り、雑誌編集者になった。初めて会えたのは川端康成の葬儀の時(1972年)だった。手伝いに駆り出されていた私は、川端邸の裏門で弔問客を案内していた。そこに喪服姿の小百合が一人で現れたのである。案内することさえ忘れて、その美しさに見とれて立ちすくんだ。
 その後は、雑誌の表紙撮影で2度ばかり一緒になったが、言葉を交わすどころではなく、何もせずに呆けたように彼女を見つめていただけだった。
 だいぶ前、芸能レポーターの梨元勝(故人)に「小百合の亭主の動向」を秘かに調べてもらったことがあった。元気で散歩をしていますよといわれ、ガックリきた。私は紛れもないストーカーだった。
 私のようなサユリストたちに“監視”されていた岡田だったが、結婚後はあまり表舞台には出なくなり、女優の夫として“内助の功”を尽くしていたようだ。冥福を祈りたい。
 由緒正しいサユリストとしては、半世紀ぶりに一人になった小百合を、誰に気兼ねすることなく、思いきり抱き締めてやりたい。夢の中でだけど……。》

 文春によれば、二人が子供をつくらなかったのは、

「岡田さんは生前、『夫婦なら別れられるけど、親子となればそうはいかない』と言っており、お互いの気持ちを尊重した上で“産まない決断”をしたのです」(芸能プロ幹部)

 真偽のほどはわからないが、小百合が私と同じ年まで奇麗で若々しいのは、子どもがいなかったからであろう。もし子どもがいたら……。考えるのはやめよう。

 お次は秋篠宮家の紀子さんのお話。9月11日に58歳になった紀子さんが宮内庁記者会の質問に、こう答えたという。NHKNEWSWEB(9月11日 0時00分)から引用する。

「この中で、体調がすぐれない時期もあったが、公的な仕事やさまざまな活動をしながら、日々の生活を送ることができるようになったとしたうえで、『このようにして日々過ごせることに感謝しつつ、体調に気をつけながら今後の公的な務めを果たせるように努めてまいりたいと思っております』と述べられました。
 また、インターネット上などで秋篠宮家へのバッシングともとれる情報による批判が続いている状況をどう受け止めているか問われ、『ネット上でのバッシングによって、辛い思いをしている人が多くいるのではないかと案じています』としたうえで、『私たち家族がこうした状況に直面したときには、心穏やかに過ごすことが難しく、思い悩むことがあります』とつづられました。
 さらに、先週成年を迎えられた長男の悠仁さまの進路について、『学年が上がる中で、自らの将来について考えを巡らせてきたようです。長男が好きなこと、学びたいことに取り組み、自分の興味を大事に持ち続けてほしいと願っています。学ぶ場所は、長男自身がしっかり考え、決めたことを尊重したいと思っております』と記されました」

 息子の悠仁さんが、進学先を自分で決めるというのはにわかに信じがたいが、それは置いておこう。

 この中で、ネット上で自分たち家族がバッシングを受けていて、思い悩んでいるというのは、かなり踏み込んだ発言であろう。

 文春によれば、紀子さんは完璧主義者で、一家のことは何事も自分で管理、監督しなければと気負っていて、自身にまつわるネット上の評判を積極的に検索しているというのである。

 私が近くにいたら、絶対そんなことをしてはいけないと助言するのだが。

 SNS上は、秋篠宮家に対するいわれなき(中には根拠のあるものも少しはあるが)バッシングで渦巻いているといってもいい。

 そんなものを見続ければ、どんな健康な精神を持っている人間でもおかしくなるのは間違いない。

 私が市民メディア「オーマイニュース」というのをやっていたとき、市民からの批判を毎日見る担当者がいた。その人間は、日に日に体調がおかしくなっていったので、私が、「全部を読む必要はない」といったことがあった。

 ネット上の誹謗中傷は、口の悪い私でも辟易するものが多い。精神の健康を保つためには、なるべく読まないことだ。

 秋篠宮家は、この秋、悠仁さんの進学先が決まる。決まったら決まったで、口さがない連中が、根拠のない批判の矢を放ってくるはずだ。

 秋篠宮紀子さん、少なくとも今年いっぱいはSNSを覗かないほうがいいと思う。

 ところで、隈研吾といえば新国立競技場、スタバなど木材を使った日本的な建築を手がけることで有名な建築家だが、週刊現代が隈に噛みついている。

 同様の内容がFNNプライムオンライン(9月4日 水曜 午後6:43)にも出ているので紹介しよう。

「4日、取材班が向かったのは栃木・那珂川町。
豊かな自然に溶け込むように建てられた『那珂川町馬頭広重美術館』は、県外からも多くの人が訪れる人気の観光スポットです。
しかし、近づいてみるとある異変を発見。
黒ずみ、腐食した屋根。
ところどころ木材が折れ曲がり、激しく傷んでいるのが分かります。
完成して、24年の美術館。
老朽化が進み、3億円にも及ぶ大規模改修工事の必要に迫られていたのです。
多額の費用に、町民からは『無駄ですね。撤去してもらいたい』『えー!?3億円!?大丈夫ですかね…』などと、驚きの声が広がっています。
那珂川町馬頭広重美術館を設計したのは、世界的に有名な建築家・隈研吾氏。
木材を使った日本的な建築を手掛けることで知られ、国立競技場のデザインも担当しました。
老朽化が進む那珂川町馬頭広重美術館では、地元産の八溝杉(やみぞすぎ)を細く加工し格子状に並べていました。
屋根や壁に使われる杉の木はもともと美術館の内部のように黄金色に輝いていましたが、雨や風にさらされたためか、この4〜5年で劣化が激しくなったといいます。(中略)
建築エコノミストの森山高至氏は老朽化が早まった原因を『屋根の上に棒のように並べてデザインとして取り付けている杉なので、どうしても屋根の下にあるわけではないので傷みやすい。そこまでの予算がかけられなかったのでは』と指摘します」

 現代によれば、この美術館は隈の出世作だという。彼の建築の特徴である木造ルーパー(格子)が初めて高い評価を受け、「木の匠」として次々に仕事が舞い込むようになったというのである。

 だが建築家で現代の棟梁の宇野友明はこう疑問を投げかける。

「彼のやっていることは木造建築というよりも、木の表面に貼る『木のデコレーション』のような印象です。そのなかには木ですらなく、アルミにプリントしたものもあります。『木の匠』と評されていることには疑問を抱いています」

 隈が手掛けた建築物は日本だけでも200を超すという。大阪万博にも彼が設計する「いのちをつむぐ(EARTH MART)」をテーマに、転用可能な素材“茅”を大胆に使ったパビリオンがつくられるそうだ。

 今や世界的な建築家である隈研吾は、こうした疑問に対して丁寧に説明する義務があるはずである。

 さて、大の里である。

「大相撲秋場所は21日、東京・国技館で14日目があり、関脇大の里(24)=本名・中村泰輝(だいき)、石川県津幡町出身、二所ノ関部屋=が13勝目を挙げ、2場所ぶり2度目の優勝を決めた。昭和以降で最速となる、初土俵から所要9場所での大関昇進を確実にした」(朝日新聞Digital 9月22日 5時00分)

 192センチ、182キロの恵まれた体躯。出足も鋭く、電車道を一気に走り抜ける取り口は、令和の大鵬、柏戸といってもいいだろう。

 好敵手だった尊富士は、優勝した次の場所を足のケガで休場し、十両に落ちてしまったが、今場所は見事に十両優勝した。

 来場所はもしかすると大の里と対戦する可能性があるかもしれないが、それ以外は、大の里の敵ではない。一気に横綱まで駆け上がる勢いだ。

 だが、見方を変えれば、ろくな力士がいないということでもある。一人横綱である照ノ富士は出てはすぐに休場というていたらく。大関二人は勝ち越しも難しい有様。私が見てきた大相撲の中でも最低ランクといってもいいのではないか。

 白鵬があれほど優勝できたのも、彼を脅かす力士がいなかったからである。これからは大の里時代が続くのだろうが、ライバルのいない相撲はつまらない。初顔合わせで大の里を破って優勝した尊富士が、次の対戦で大の里を破るか互角の勝負ができなければ、一強多弱の大相撲を延々見せられることになる。

 ところで、ポストが、力士の年収を一覧表にしている。

 年収の差は、基本給とは別に、過去の成績に基づく「力士褒賞金(持ち給金)」が場所ごとに年6回支給される。この持ち給金の違いが大きいのだという。

 私にもよくわからないので、マネーポストWEB(2023.07.27 07:00)から引用する。

「各力士は序ノ口デビューの際にまず3円の持ち給金が設定され、本場所で勝ち越した星ひとつにつき0.5円が加算される。地位による最低支給額があり、十両になると持ち給金は40円にアップし、場所ごとに4000倍された額が支給されます(持ち給金40円=支給額16万円)」(協会関係者)

 8勝7敗なら0.5円(支給額2000円)、9勝6敗なら1.5円(同6000円)といった具合に持ち給金は加算され、負け越しても減額はない。番付による最低支給額は幕内で60円(同24万円)、大関で100円(同40万円)、横綱で150円(同60万円)となる。

 他にも平幕が横綱を破る金星は10円(同4万円)、幕内優勝は30円(同12万円)、全勝優勝だと50円(同20万円)が加算され、それが関取である限りは現役を通じて毎場所、支給されるのだ。

『この給金制度が誕生したのは1899年とされます。明治に入って大相撲が実力主義に移行し、力士の意欲を高めるために導入された。上位陣の多くが勝ち越すと、下位は勝ち越しても番付がそれほど上がらなかったりするため、番付だけで収入が決まる不平等を補正する目的があるとされます』(ベテラン記者)」

 さらに金星がでかいという。

「持ち給金はちょっとした違いで大きな差が生じる。全勝優勝すると持ち給金はプラス50円に加え、『15の勝ち越し』で7.5円が加算され、合計で57.5円(同23万円)増えるが、14勝1敗の優勝だと、優勝の30円と『13の勝ち越し』の6.5円で、36.5円(同14.6万円)しか増えない。
また、平幕生活が長くても、金星が多いと有利だ。金星が史上最多の16個あった安芸乃島(現・高田川親方)の持ち給金は300円に達した。毎場所120万円の支給だから相当に大きい」(同)

 というわけで、横綱・照ノ富士の年収は5358万円で1位。2位が琴桜で約3760万円。3位は阿炎で約2878万円。霧島が2904万円。5位が大栄翔で約2956万円。

 大の里は約2767万円だそうである。

 これのほかに懸賞金がある。力士が受け取る手取りは1本3万円だそうだから、秋場所の大関・豊昇龍と大の里の一番には61個の懸賞が付いたというから、大の里はこの一番だけで183万円稼いだことになる。

 これ以外に、相撲取りはタニマチからもらうお小遣いがある。土俵にはカネが埋まっているというのは本当だな。

 ところで、このところ読むに堪えないミステリーばかりとお嘆きのあなたに、最近稀に見る上質のミステリーをお届けしよう。ジャンルは完全密室犯罪。

 事件は2018年5月24日に起きた。「紀州のドン・ファン」と呼ばれていた資産家で好色だった77歳の老人、野崎幸助が和歌山県田辺市の自宅で急性覚醒剤中毒のために亡くなった。

 部屋にいたのは、資産目当てに野崎と結婚した須藤早紀(当時22歳)だけだった。

 警察は事件当初から、須藤をホンボシと見て、野崎が飲んだビールグラスやビール瓶、覚醒剤の入手先などを徹底的に調べ、事件当日、外出していたお手伝い、野崎の会社の従業員全員、取引先などを聴取した。

 また、須藤が結婚後に和歌山に住むことを拒み、野崎は周囲に「離婚したい」と漏らしていた“事実”、その後離婚届けを須藤に送っていたことも掴んだ。

 須藤は、結婚直後の2月に、ネットで「完全犯罪」という言葉を検索。離婚届が送られてきてからは、「薬物」「老人 死亡」などのキーワードで検索していたことも判明している。

 覚醒剤についても、須藤は、「覚醒剤 過剰摂取」などの言葉を検索し、4月7日には密売サイトを通じて致死量の3倍もの3ミリグラム以上を注文していたことも掴んだ。

 二人だけの密室。動機は数十億ともいわれる資産欲しさ。すべての「状況証拠」は、犯人が須藤早紀だということを指し示している。

 だが、ミステリーにはお約束事がある。誰が見ても100%真犯人と思われる人間は、犯人ではないのだ。

 では、誰が紀州のドン・ファンを殺したのか? 熱心なミステリーファンならずともページを繰る手が止まらなくなるはずである。

 実際に起きた紀州のドン・ファン殺人事件をミステリー小説風に仕立てると、このようになるのかもしれない。

 だが、事実は小説より奇なり。

 事件から3年が経った2021年4月に殺人罪などで須藤が逮捕された。起訴された須藤早紀被告の裁判員裁判の初公判が9月12日に和歌山地裁で始まった。

 だが、検察側は驚くことに、冒頭陳述で、「須藤被告が莫大な遺産を得るために、覚せい剤を使った『完全犯罪』で野崎を殺した」と主張したのである。

 私も長いこと雑誌屋をやっているが、検察側が被告に対して「完全犯罪」という言葉を使ったのを知らない。

 もちろん須藤の自白は得られず、物的証拠となる覚醒剤を被告が所持していたという事実もない。あるのは状況証拠だけである。

 続いて被告の弁護士が、こう述べたのは当然である。

「『あやしいから、やっているに違いない。もしそう思ってしまうなら結論が決まり、この裁判をやる意味はありません』
 野崎さんは3月下旬に離婚届を被告に送ったが、その後は一緒に田辺市に転入届を出し、一時は同居するなど、結婚生活の実態はあったと主張した。
 その上で、『そもそも野崎さんの死は殺人事件なのか』『被告が犯人なのか』が争点だと指摘。
『被告が人を殺す量(の覚醒剤)をのませることができたのか』といった点について、検察側が裁判で立証できたかを判断してほしい、と訴えた」(朝日新聞9月13日付)
 疑わしきは罰せず。裁判の基本中の基ではあるが、それが守られないために多くの冤罪が起きてきた。それを裁判員たちは忘れてはいけない。
 判決が12月12日というのも気になる。早すぎないか。それとも検察側が持ち駒がないので、『心証真っ黒』だけで判決をもらおうとしているのではないかと疑いたくなる。
 新婚だった妻を、保険金欲しさに殺し屋を雇って殺させたという容疑で逮捕された三浦和義「疑惑の銃弾」事件を思い出す。
 あれも、三浦が妻殺しを殺し屋に頼んだという証拠も物証もなく、世論に押されて逮捕したが、状況証拠だけしかなく、最高裁までいったが、この件では「無罪」が確定した。
 今週の文春は、須藤被告の弁護側が「夫婦の性生活」にも言及したことを報じている。
「高齢の野崎さんは性的機能が不全の状態でした。何度も須藤さんと性交渉をしようとしましたが、勃起せず、挿入できません。それが三月下旬から四月下旬まで続きました。夫婦の交わりは、一度もありませんでした」

 またポストは、須藤被告が結婚前に複数の高級クラブに登録し、デリヘルで働いていたこと、AVに出演していたことを冒陳で明らかになったことを報じている。AVのトップ男優で、須藤と共演したしみけん(45)にインタビューしている。

 事前に書いてきた面接シートには、出演動機を「お金」と書いていたこと。群を抜いて奇麗なスタイルで、尻から腰にかけてのくびれがスキージャンプ台みたいだったと話している。

 カネに執着するタイプの女性であることは間違いないのだろう。

 だが、逮捕から初公判まで3年以上。罪を認めないから保釈されない。そんな拘禁状態を“耐え抜いた”須藤被告の精神力は並大抵のものではない。

 早々に完全犯罪だから証拠はないと弱味をさらけ出した検察との命がけの勝負は、第1ラウンドは須藤側のやや優勢で始まった。

 さて、今週の最後は自民党の総裁選。小泉進次郎がぶっちぎりかと思われていたが、私の読み通りに、候補者討論会に出れば出るほど進次郎の株は下がっていった。

 現時点では3すくみのようだ。

「自民党総裁選(27日投開票)を巡り、日本経済新聞社は国会議員の支持動向を調査した。13〜15日の世論調査から試算した党員・党友票と合わせると、小泉進次郎元環境相、石破茂元幹事長、高市早苗経済安全保障相が競り合っている。このうち上位2人が決選投票で争う可能性が高い」(日経新聞ネット版9月20日 5:00)

 小泉の目玉政策であった「解雇規制の見直し」も、企業の安易なクビ切を助長すると批判が高まると一転、「解雇をしやすい制度を作るというのは全く違う」と軌道修正してしまった。

 また、総理になれば、内閣支持率が高いうちに「早期に衆院を解散する」というのも、「与野党の国会論議をせず、国民に判断材料を与えずに解散するのは無茶だ」という記者からの異論が出て、候補者の中からも批判されると、ムキになって反論した。

 だが、文春によると、2010年、民主党の菅直人内閣をこうブログで批判していたという。

「予算委員会も応じない、会期延長にも応じない。理由は、支持率が出来る限り高いうちに選挙をやりたいから。『選挙大好き内閣』そのものです」

 まさに典型的なブーメランである。

 付け焼刃で、耳障りのいい政策を口から出まかせに喋っているから、過去に自分のいっていることとの整合性が取れなくなってしまうのだ。

 さらに菅義偉の傀儡政権は、国民が最も嫌うところである。

 文春は、9月5日に、東京・赤坂のバーから出てきた父親の純一郎元首相を直撃している。

 純一郎は、誰が総理になるべきか? と問われて、

「進次郎じゃなくて……。進次郎はまだ早い!」

 そういったという。

 早いという理由は、43歳の若造だからではなく、政治家としての経験、自分がやりたいと思う政策の有無、人間的な成長が足りないということだろうと、私は推測している。

 だが、今回の機会を失えば、次はないのではないか。小泉進次郎程度の若手は、自民党には掃いて捨てるほどいる。従って、今が進次郎にとってはラストチャンスなのかもしれない。

 小泉に代わって支持率を急速に伸ばしているのが、ウルトラ保守派の高市早苗である。

 メディアの中では、石破茂の次に高市で、小泉は3位という調査結果を出したところも多くあった。

 高市を支持しているのは、ウルトラ保守派と旧安倍派の面々だそうだが、党員資格停止中の西村康稔前経産相や下村博文元政調会長も高市支持を表明しているという。

 下村は新潮に対して、

「安倍さんと同じ保守的な国家観を持つ高市さんを応援したいという思いで支援させていただいています。私も裏金議員と言われている中の代表的な一人。そのことで、マスコミに批判的に書かれては高市さんにとってはマイナスでしょうから、私の知り合いの方々に限って、PRするようにしています」

 石破茂は、いつもながらの自身の考えを述べ、経験、安定感をアピールしていて、若造の小泉進次郎を危ういと考えている党員、国会議員には受けがいいようだ。

 さらに、石破にとっては神風とまではいわないが、9月23日に行われた立憲民主党の代表選挙で古手の野田佳彦がなったことも、有利な材料であろう。

 弁舌がうまく、突っ込みどころを心得ている古狸が相手では、小泉進次郎は役不足。国会でやり込められ、立ち往生してしまうのではないか。その点、石破なら丁々発止と戦える。そう考えて、石破に入れる国会議員もいるはずだ。

 とまあ、新聞、テレビと同じように総裁選に踊らされて、誰が勝つかに終始し、真の政策論争などそっちのけになってしまった。

 これは、メディアも有権者たちも私も、アイドルの人気投票を見るように、総裁選を眺めているからだろう。

 誰が勝つかにしか興味が行かず、一人一人の政策などどっちでもいい。どうせ自民党という小さなコップの中の争いでしかないのだと、メディアも有権者たちも考えているからであろう。

 このメディアにしてこの政治あり。誰がなっても同じ穴の狢。立憲民主党が息巻いても、所詮、負け犬の遠吠え。

 かくして、総裁選がすんで日が暮れて、日本の黄昏はますます早まっていくことになる。
(文中敬称略)

【巻末付録】

 まずは現代から。

「櫻井音乃 涼しい瞳、燃える身体」「花咲楓香 その花弁が開いたら」

 お次はポスト。

「美女医が集結 女性器勉強会に密着!」

 袋とじ「もつちもちMカップ 吉根ゆりあ」。袋とじ「つばさ舞 ヘアヌード遊園地にようこそ」

「花咲楓香 いたずらな秋風なでるH乳」「ギリギリが大好きなお姉さん いくみ」

 花咲楓香が両誌で競作。現代は唐木貴央撮影。ポストは撮影・LUCKMAN。私の好みはポストのほうかな。

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