小さな体に大きな目がかわいいメスのチワワミックス犬のポルテちゃん。推定2歳ほどと若く、人間に甘えるのが大好き。人を見かけるとピョンピョン飛び跳ねながらうれしそうに寄ってきて、「なでて」「遊んで」と甘えてきます。
こんなにかわいいポルテちゃんですが、ある物を目にすると豹変し、格闘を始めます。
それはひも。カバンのひも、携帯ストラップ、ひも状のオモチャ、散歩の際のリードなどを目にすると、急に噛みつき格闘を始めます。
ひもとどんな縁があったかは不明
ひもに噛みつき引っ張り回すこともあれば、知恵の輪のごとく細かやかに編まれているところを器用にほどき、満足げにドヤ顔することも。ポルテちゃんはとにかくひもとの格闘大好きワンコなのでした。
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どうしてそこまでポルテちゃんがこだわるのか、過去にひもに関わる何があったのかはわかりません。ポルテちゃんは2歳ほどのところで、埼玉県動物指導センターに収容された飼い犬だからです。
飼い主はどうしてこんなにかわいいポルテちゃんを棄てたのでしょうか。収容された際の経緯が明らかになっていないため詳細は分かりませんが、ポルテちゃんは信頼していた飼い主の元で2年間を過ごし、最終的には棄てられた悲しい過去がありました。
突然見せるポルテちゃん特有の「行動の転換」
後に保護団体、restartdog LIENに保護され、以降は団体提携の預かりボランティアさんの家でお世話を受けながら、第二の犬生を目指すことになりました。
当初は緊張気味でなかなか心を開かないポルテちゃんでしたが、この家に複数いる保護犬たちと触れ合うなかで、ある日突然心を開いてくれました。
冒頭のように人懐っこく甘えてきたり、かと思えばひもを前に豹変したり。そんなポルテちゃんが度々見せる行動もまたかわいらしく、この家を訪れる人全てを癒してくれました。
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新しい名前をもらって幸せな犬生へリスタート
しばらくしてポルテちゃんの元に「うちの子になって」という里親希望者さんが現れました。
ポルテちゃんとさほど変わらない茶色いチワワを飼っており、人間だけじゃなく他のワンコも大好きなポルテちゃんにとってはこの上なく良い環境です。里親希望者さんもとても優しい方で、「天寿を全うするまでずっと寄り添いたい」と言ってくれました。
一定期間のトライアルを経て、ポルテちゃんはこの里親希望者さんの家に正式譲渡。「あずきちゃん」という新しい名前をもらい、見事幸せな第二の犬生の一歩を踏み出しました。
ひもを器用にほどく行動にたとえるとい、悲しい過去をきれいにほどき、幸せな未来へとギュッと結びなおしたといえます。小さい体で幸せをつかんだポルテちゃん改めあずきちゃん。その未来は、いつまでも明るく楽しいものであることでしょう。
（まいどなニュース特約・松田 義人）
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コラム
