「苦しみ分かっていない」=水俣病控訴審で原告ら―大阪高裁

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2024年09月25日 20:31  時事通信社

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時事通信社

水俣病の救済を巡る集団訴訟の控訴審第1回口頭弁論を終え、報告集会を開く弁護団と原告ら=25日午後、大阪市北区
 「私たちの苦しみを分かっていない」。25日の大阪高裁での控訴審第1回口頭弁論後に大阪市内で開かれた報告集会では、原告らから控訴した国などに対する厳しい声が相次いだ。

 原告の前田芳枝さん(75)は集会で、一審大阪地裁判決は原告全員を水俣病と認めたが、国などが控訴したため、迅速な被害者救済につながらない現状を指摘。「私たちは高齢で、あすもない」と目に涙を浮かべ、声を震わせた。

 取材に応じた原告の山下重儀さん(78)は「国は真剣になって責任を取ってほしい」と険しい表情で語り、「助けを求められるのは国しかない。一日でも早い救済を望んでいる」と訴えた。 
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