ChatGPTでExcelのマクロを作成してみよう

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2024年09月26日 20:21  ITmedia Mobile

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「『Sheet1の全てのセルにおいて、現状入力されている関数や計算式を削除し、代わりにその関数や計算式によって表示されていた出力結果の数値を入力しなおす』というExcelマクロを作成してください」に対するChatGPTの出力例

 Excelには、複数の処理を自動化するための「マクロ」という機能が備わっている。マクロを活用すれば、手作業では時間がかかる処理を、コンピュータに自動で実行させることが可能だ。


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 これには、大きく分けて「(1)プログラミングを必要としない『マクロの記録』」というアプローチと、「(2)VBA(Visual Basic for Applications)を使ったプログラムを作成する」というアプローチがあるが、入門者が後者に手を出すことは難しかった。一方で、ChatGPTを活用すれば、このVBAを使ったマクロの作成にも挑戦できる。


 本記事では、ChatGPTを活用して簡単なマクロを作成し、それを実行してみたい。


●マクロを作成する


 マクロを作成するには、ChatGPTのプロンプトで目的を指定して、Excelのマクロとして出力させればよい。なおマクロ自体がどういうものであり、関数などとどう違うものなのかは本稿では割愛する。


 予備知識がゼロという場合には、必要に応じてこれらを調べておき、その概要や一般的な使われ方を理解してから実践するとスムーズだろう。


 ここでは例として、GPT-3.5を指定した状態で、「『Sheet1の全てのセルにおいて、現状入力されている関数や計算式を削除し、代わりにその関数や計算式によって表示されていた出力結果の数値を入力しなおす』というExcelマクロを作成してください」と指示をした。


 これに対して、ChatGPTは「〜。以下にサンプルのVBAコードを示します」という回答を出力し、VBAのコードを生成した。


●マクロの実装方法を確認する


 マクロの実装方法についても、ChatGPTに尋ねれば教えてもらえる。プロンプトで「このマクロの実装方法を教えてください」と指示すると、「手順:〜」として使い方の解説が出力されるので、これをたどりながら試してみよう。


 ただし、この解説ではExcelのメニューに「開発」タブが既に表示されている前提で解説が表示されたので、「開発」タブの開き方を追加で調べなくてはいけない状態ではあった。実際には、以下の手順でマクロを実装することになるので、参考になれば幸いだ。


1. 開発タブを表示させる(「ファイル」→「その他…」→「オプション」→「リボンのユーザー設定」→「開発」にチェックを入れて「OK」をクリック)


2. 表示された「開発」タブを選択して、「Visal Basic」をクリック


3. VBAのウィンドウが開いたら「挿入」タブから「標準モジュール」をクリック


4. 表示されたエディタ画面に、先ほど生成されたVBAコードをコピー&ペーストして、ウィンドウを閉じる


5. Excel画面の開発タブにある「マクロ」をクリックし、表示されたマクロを選択して「実行」をクリックする


 なお、先ほど生成したマクロのコードを試したところ、正常に期待した動作が実行された。無料版のGPT-3.5でもおおむね問題なく利用できるだろう。



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