<テニス:木下グループ・ジャパン・オープン>◇第3日◇27日◇東京・有明テニスの森公園◇車いすテニス男子シングルス
パリパラリンピックを制した18歳の小田凱人(東海理化)が、凱旋(がいせん)試合で貫禄の白星を挙げた。1回戦で第6シードのフェン・シャオミン(中国)と対戦。6−0、6−0で完封し、2連覇に向けて好スタートを切った。
1ゲームも失わない圧勝劇だったが、笑顔は少なかった。それもそのはず。当初数千人の観客が入る予定だったが、雨天の影響で急きょ屋内コートに変更。キャパシティーの問題で無観客開催となり、機材搬入の都合で配信もなくなった。それでも「しょうがないっちゃしょうがない」と振り返り、「勝負は土日、この2日間に見てもらえればいい。おもしろい試合になると思うので、そこで多くの人に見てもらえれば」と割り切った。
パラリンピック後初めての大会が日本での試合。昨年に続く2度目の優勝だけでなく、競技発展への責務を担う。「パラの時よりもいいテニスをしたい。圧倒する気で挑むが、スコア的に言えば競った方がいい」と、世界ランキング1位は「見せ方」にもこだわる。目標はサーブで200キロ。現在の最速は今季の全豪で記録した174キロで、「このままいけば出せるんじゃないか」と前人未到の数字へも挑戦する。「どちらにせよ、(お客さんに)来て良かったと思えるような試合に」と力を込めた。
28日の準決勝は昨年の決勝で対戦した第3シードの真田卓と相まみえる。
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