能登豪雨で水没相次ぎ…車両寄付に協力を 貸与団体に注文殺到

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2024年09月29日 10:07  毎日新聞

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毎日新聞

大雨で冠水した仮設住宅団地=石川県輪島市宅田町で2024年9月22日午前11時4分、大西岳彦撮影

 能登半島を襲った豪雨で車の水没や流出が相次いだことを受け、被災住民に車の無償貸与を行っている団体に注文が殺到している。長期利用できる車両が19台準備できているのに対し、26日夕までの6日間で6倍以上の127件の申し込みが届いた。生活維持に車は欠かせず、団体は北陸3県をはじめ全国に車両の寄付を緊急的に呼びかけた。


 無償貸与を行う「災害サポート・レンタカー」制度を運用しているのは、一般社団法人・日本カーシェアリング協会(宮城県石巻市)。東日本大震災後、25の被災地で活動しており、能登半島地震では被災者に1カ月ごと更新の長期利用で479件、最長3日間の短期利用で3457件、車両を提供してきた。


 水害では石川県輪島市と珠洲市の仮設住宅で床上浸水被害が発生。車の多くが水没して使えない状態になった。河川氾濫で流された車もあり、同協会の地震後の提供車も被害を受けているという。


 車を置いたまま、両市外に避難した被災者も多く、避難先で車が必要になることも多い。被災者にとって不可欠なサービスとして知られており、26日夕までに長期利用127件、短期利用28件の申し込みがあった。


 短期利用は軽トラックなどを提供するのに対し、長期利用は乗用車が中心で対応しきれない情勢だが、需要はまだ増える見込みという。27日に石川県庁で記者会見した吉沢武彦・同協会代表理事は「被災者は地震との二重被害を受けた。使っていない車があれば、ぜひとも」と強く呼びかけた。


 対象車両は、車検満了日まで3カ月以上あり、多雪地帯のため所定のスタッドレスタイヤ装着車両。被災地の道路事情が悪く、車両の破損が起きやすいため所有権を保持したままのリース提供は受けていない。関東や近畿からの申し出も歓迎で、現地までの運搬はボランティアによる対応が可能という。


 提供希望者は電話050・5482・3178(平日9〜18時、当面は土日も対応)かホームページ(https://www.japan-csa.org/benefaction/car.php)。被災者の貸与依頼は電話050・5482・3677(平日9時半〜16時)かホームページから。【竹中拓実】



このニュースに関するつぶやき

  • 近々手放すけど査定もつかないし廃車にするなら提供しようという人も多いだろう。とりあえず使ってくれというところだが車検残がネックになるかな。被災地の車検を延長する措置は取れないものか。
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