<アメリカンフットボール関西学生リーグ:関学大44−14近大>◇28日◇兵庫・王子スタジアム
アメリカンフットボール関西学生リーグは29日、兵庫・王子スタジアムで行われ、甲子園ボウル6連覇中の関学大が近大を下し、開幕4連勝とした。
関学大は第1クオーター(Q)4分22秒に近大に先制タッチダウン(TD)を許す苦しい立ち上がり。RB伊丹翔栄(4年)の連続TDで逆転しながらも第2Q6分37秒に再び同点とされる一進一退の展開となった。
そんな流れを変えたのが、第2Q7分43秒にWR小段天響(こだん・てんきょう、2年)が奪ったTDだった。QB星野太吾(だいご、1年)からのパスから抜けだして喜びを爆発させた小段は「プレーを始める前に相手ディフェンスを見たら、1対1のシチュエーションだとわかった。(星野)太吾が投げてくれるのを信じていた。完璧には抜けきれていなかったけど、競り合う形の中でしっかりものにできた」。ここからリードを広げていくきっかけになったTDに笑顔を見せた。
小段は昨秋の京大戦で左ひざ前十字靱帯(じんたい)を断裂。今季はこの日が初めての先発出場となった。リハビリで昨季の立命館大戦と今春を棒に振ることになったが、ようやくファーストメンバーに戻ってきた。「これまではまだ万全ではなかったけど、いろんなものが戻ってきて、徐々にパフォーマンスレベルが上がってきた」。その初戦で、試合を決めるプレーをやってのけた。
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2年生ながら、試合の中では遠慮はない。目指すは勝負を決められるプレーヤーだ。「去年から試合に出させてもらっているけど、自分のプレーで勝ったり、チームを助けられる存在にはなれていない。『小段に任せて勝てたな』と言われるような選手になりたい」。生まれた時に「天に響くぐらい泣き声が大きかった」と名付けられた天響の名は、これから多方面に響き渡っていくことになる。【永田淳】
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