陸上女子1万メートルで日本歴代3位の自己ベスト(30分45秒21)を保持する不破聖衣来(21=拓殖大4年)が、大学最後の駅伝シーズンに臨む。
今月19日には日本学生対校選手権(日本インカレ)で1万メートルに出場し、33分12秒79で7位となった。5月の関東学生対校選手権(関東インカレ)以来、約4カ月ぶりの競技会となり、8000メートル過ぎまでは先頭をキープ。終盤では優勝した小川陽香(立教大)らに追い抜かれたが、関東インカレからタイムを27秒41短縮した。
レース後に先頭を走っていた時の思いを問われると、大会に臨む上での目的意識を語り出した。
「駅伝に向けて、自分自身やチームのみんなにとって自信につながる走りをする目的があった。それがあの走りになりました」
不破は21年に入学し、同10月の全日本大学女子駅伝5区で区間新記録を樹立。鮮烈なデビューを飾ると、同12月に1万メートルで30分台に乗せ、同下旬の富士山女子駅伝でも5区で区間新記録を打ち立てた。その当時から「4年生になる時には優勝する」と目標を立てていた。
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ただその後は故障の影響もあり、駅伝への出場は22年全日本大学駅伝から遠ざかった。チームも昨季は全日本女子が12位、富士山女子が7位にとどまった。だからこそ復調の兆しを見せつつある今季は、自覚を口にする。
「今年はブラさずに優勝を目指して、みんなで頑張っている。そこは自分自身も最後まで諦めずに目指したいです。自分が拓大のエースとして引っ張っていかないといけない」
名城大が7連覇中と圧倒的な強さを誇るが、「残りの期間は限られているけど、しっかり調子を合わせていけるように、これからの期間を大事に過ごしていきたい」と決意を込めた。
拓大は10月5日の関東大学女子駅伝(千葉・印西市千葉ニュータウン周回コース)で7位以内に入れば、全日本への出場権を手にする。不破はエントリーしていないが、復活への道を歩む“エース”の思いに応えるべく、チーム一丸で戦っていく。
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