バレーボール日本代表の高橋藍(23)が29日、新加入したサントリーで新シーズンに向けた記者会見に参加した。
10月11日の歴史的開幕を控えた新リーグ「SVリーグ」へ、この日は大阪・箕面市の練習拠点で行われた練習試合にも出場。実力も人気も備えた高橋の加入で、所属先の環境は大きく変化した。
ベスト8で涙をのんだパリ五輪から約2カ月。日本を支えた高橋は、大阪府北部に位置する人口約14万人の箕面市にいた。
イタリアでの3季を経て、今季から自身初の国内リーグへ移籍。所属先サントリーの練習場でこの日、広島との国内初の公開練習試合に出場し、記者会見に参加した。
「五輪を終え、新しい経験がしたかった。日本でも自分次第。サントリーを世界一にしたいし、世界のトップ選手になりたい」
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開幕前恒例の会見に例年の2倍、過去最多20社(約70人)が訪れた。背番号12は「注目され、期待を感じる。夢のあるスポーツにしたい」と意気込んだ。
従来のVリーグは、完全プロ化を目指して「SVリーグ」として10月に開幕する。昨季王者のサントリーは名門だが、高橋の加入によって環境は激変した。
◆ファンクラブ 会員数は非公表ながら昨季に比べて10倍以上、既に1万人は大幅に突破。練習場での選手への贈り物が激増し、手渡しは中止され「お預かり箱」が登場した。
◆チケット ホーム初戦は10月14日の大阪ブルテオン戦。約5000人収容のエディオンアリーナ大阪の前売りは約50分で完売。昨季も完売したが700人の小ホールだった。
「完売と聞き、もっと争奪戦になるくらい盛り上げたい」
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先日は箕面市の勝尾寺(かつおうじ)に必勝祈願に訪れた。約279万人のフォロワーを持つインスタグラムに写真を投稿すると、約34万の反応があった。1億円を超えるバレーボール日本人史上最高レベルとみられる契約を結んだ高橋は、既に金額以上の効果を業界にもたらしている。【横田和幸】
◆高橋藍(たかはし・らん)2001年(平13)9月2日、京都市生まれ。母方の祖父は米国人。蜂ケ岡中から東山高へ進み、3年時の20年に全日本高校選手権を制覇。同2月に日本代表初選出。日体大に進学し、21年東京五輪を経てイタリアリーグに3季在籍。24年パリ五輪を終え、今季からサントリーへ。趣味は映画観賞。188センチ、83キロ。
◆SVリーグ 昨季までの国内トップリーグ「Vリーグ」を再編成し、将来的な完全プロ化を目指して発足。Sは3つの「Strong」(強く)「Spread」(広く)「Society」(社会)の理念を示す。男子10、女子14チームで10月に開幕し、翌年5月で閉幕。30年6月まで大同生命が冠スポンサーに。
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