ヘンリー王子が渡英　父チャールズ国王はスコットランドへ向かい面会の可能性は事実上消滅と英紙

英国のヘンリー王子（40）が29日、翌日に英ロンドンで開催される自身がパトロンを務める慈善団体のイベントに出席するため、単身で渡英した。王子が帰国するのは、今年5月にロンドンで行われた自身が設立した負傷兵士らのための国際スポーツ大会インビクタス・ゲームズの記念イベントに出席して以来となるが、滞在中にがんを患っている父チャールズ国王と面会するのかが注目されている。

しかし、英エクスプレス紙によると、国王はこの日、ロンドンを離れてスコットランドのバルモラルに向かったといい、2人が対面する可能性は事実上消滅したと伝えている。王子はイベント出席後に、長年の友人に会うために南アフリカへと渡り、自身が共同設立したHIV感染者やその家族らを支援する慈善団体サンタバリーを支援する予定だという。

国王がいつまでバルモラルに滞在するのかは分かっておらず、王子を避けたのかどうかも不明だが、カミラ王妃ががん闘病中の国王にストレスを避けるため王子との面会を控えて欲しいと要望したと親しい友人が米オンラインメディアのデイリービーストに語っている。

前回の英国滞在中も国王の多忙を理由に面談は実現しなかったが、先日王子が40歳の誕生日を迎えた際には3年ぶりにお祝いメッセージをSNSに投稿したことで関係修復に期待が持たれていた。

エクスプレス紙によると、その王子はロンドン滞在中に身の危険を感じていることから、イベントの会場を事前に公表することを禁じたという。テロの標的になる恐れもあるため、イベント関係者は開催場所を一般の人や親しい仲間以外の人々に知らせることも許可されていないと伝えている。（ロサンゼルス＝千歳香奈子）