ヤマト運輸は10月1日、スマホで送り状が発行できる「簡易伝票発行ツール」の提供を開始する。対象施設は全国のホテルや空港などの観光施設で、10月末までに約300カ所に導入予定。荷物の一時預かりや発送業務を行う、観光施設スタッフの負荷軽減を目指す。
【画像】送り状発行の流れ(イメージ)
2023年の日本人国内旅行消費額は21兆8802億円で、コロナ禍前の水準に戻りつつある。また、訪日観光客の旅行消費額(5兆3065億円)は過去最高を記録し、日本における観光需要は増加している。一方で、観光施設や公共交通機関では大きな荷物を持った観光客が増加し、混雑が発生。宿泊施設では、荷物の一時預かりや発送業務が増加し、受付スタッフの負担が大きくなるといった問題が発生している。
同社は2023年から、スマホで送り状が発行できる「簡易伝票発行ツール」を一部の観光施設に導入。実用化に向けた検証を行ってきた。検証で得られた成果を踏まえて、全国展開に至った。
簡易伝票発行ツールの使い方は、まず専用の二次元コードを読み取り、スマホで送り状を作成。設置しているバーコードリーダーにスマホをかざすと、送り状が発行される仕組みだ。届け先は日本国内に限定する。対象商品は宅急便や空港宅急便のみで、クール宅急便、着払いなどは不可。今後は状況を見ながら、導入場所や対応言語の拡大を検討するとしている。
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