東京工業大と東京医科歯科大が統合した「東京科学大」が1日、発足した。東京都目黒区の同大で創立記者会見があり、大竹尚登理事長は「医科・歯科・工業は『科学』の二文字に収れんされる。世界最高水準の科学大学を目指していく」などと語った。
東工大出身の大竹理事長は、政府が大学ファンドを通じて支援する「国際卓越研究大学」に申請する方針を改めて示し、三つの研究組織設立を柱に取り組んでいくとした。
科学大は一法人一大学の国立大として初めて、理事長職と学長職を分けた。医科歯科大出身の田中雄二郎学長は「文化も違い、統合は苦労の連続だった。それでも、高みを目指す思いがあった」と統合までを振り返った。
人口減について問われると、「18歳人口は減ってくるが、学び直しのニーズは増えていく。開かれた大学を目指したい」と力を込めた。
科学大は学部生6242人、大学院生7116人となり、うち留学生は2145人となった。