『呪術廻戦』虎杖や宿儺、最後まで謎だらけ? 続編に期待したい未回収のまま終わった伏線の数々

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2024年10月03日 08:00  リアルサウンド

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(c)芥見下々/集英社

※本稿は『呪術廻戦』最新話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。


 連載開始から6年半にわたり、圧倒的なスケールの世界観を描き出してきたダークファンタジーマンガ『呪術廻戦』がとうとう完結。9月30日発売の『週刊少年ジャンプ』44号に、最終話「これから」が掲載された。


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  作中では終盤に怒涛の勢いで伏線の数々が回収されていったものの、結局詳細が明かされないまま終わった設定も多い。その中でも気になるものを振り返っていこう。


  まず真っ先に挙げるべきは、主人公・虎杖悠仁をめぐる設定だろう。たとえば虎杖は両面宿儺と死闘を繰り広げている最中、領域展開を発動したが、その名前が作中で明かされることはなかった。


  また領域展開の効果も、今ひとつはっきりとしていない。領域に「御廚子」が必中術式として付与されていたことは確かだが、第265話では虎杖が宿儺を連れて故郷・岩手の思い出の場所をめぐる……という謎めいた展開に突入。そこで宿儺がなぜか一時的に敵意や戦意を失っていたり、虎杖に受肉していた頃の姿になっていたりと、不可思議なことがいろいろと起きていた。


  いずれも東堂葵や脹相と接触した際の「存在しない記憶」に近い現象に見えるので、虎杖の“秘められた能力”があるのではないかと邪推したくなる。


  さらに虎杖に関しては、単行本24巻収録の第215話にて謎めいた描写があった。虎杖&禪院真希との交戦後、鵺で移動していく宿儺が、地上にいる虎杖を指して「ほら いただろ!! あの播磨の!!」と裏梅に語り掛けていた部分だ。2人が共通して顔を知っている人物ということは、おそらく1000年前に存在した術師だと思われる。


  播磨といえば有名な陰陽師・蘆屋道満の出身地として知られているが、『呪術廻戦』ではこの人物をオマージュしたようなキャラクターとして、蘆屋貞綱という平安時代の呪術師が存在することが示唆されていた。もし「播磨の」が蘆屋貞綱を指すのであれば、虎杖とどのような関係があるのか気になるところだ。


宿儺に天元、宇佐美……謎多き登場人物たち


  また『呪術廻戦』のラスボスにあたる宿儺についても、その全貌は謎に包まれたまま完結を迎えることになった。


  今のところ宿儺について判明しているのは、本来双子として生まれるはずだったがその片割れを胎児の時に喰ったこと、出生後には異形の忌み子として周囲に虐げられていたことくらいだ。


  最終話ではそんな宿儺が“復讐に走るのではない生き方”を選ぶチャンスが二度あったと告白し、2人の人物の姿を思い浮かべていた。1000年前に何かドラマチックな出来事があったことを想像させるが、それ以上のことは分かっていない。


  ほかにも天使から「堕天」と呼ばれていた理由、術式のモチーフが「料理」である理由など、宿儺の過去は興味をそそられる要素ばかりだ。


  同じく過去が気になる人物としては、天元も外せない。1000年以上前から生きており、元々は人間の女性だったとされている天元だが、同じく歴史を渡って生きてきた羂索について「あの子」というどこか親しげな呼び方で語っていた。逆に羂索の方も、天元との戦いで勝敗が決した際に「さらば」「友よ」と声をかけていたので、2人が古い知り合いだったことは間違いないだろう。


  天元は宿儺との関係も示唆されているので、もし今後彼らがどんな間柄だったのか描く過去編があればいろいろな新事実が発覚しそうだ。


  そのほかにも、「新宿決戦」のエピローグで唐突に触れられた釘崎野薔薇の母、「死滅回游」以降行方知れずになっている烏鷺亨子、日下部篤也の口からぽろっと語られた1級呪術師の宇佐美など、読者の関心が寄せられているキャラクターは数多い。


  今後、こうした設定の数々が説明される可能性はあるのだろうか。続編やスピンオフなどの展開に期待したい。


(文=キットゥン希美)



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