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東京都の「リチウムイオン電池 捨てちゃダメ!」プロジェクトがXで物議を醸している。リチウムイオン電池を使用した製品を廃棄する場合の注意点を広報するプロジェクトで、第1弾としてプロジェクト名を標ぼうしたポスターを作成。これを受け、X上では「じゃあどうすればいいの?」など困惑の声が上がっている。ITmedia NEWSは、都に詳細を聞いた。
プロジェクトが発表されたのは8月。都によると、近年、モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池を使った製品を誤った方法で廃棄したことが原因となり、廃棄物処理施設などで火災事故が発生するケースが増加。こうした事態を受け、プロジェクトを始動したという。
10月に入り、あるXユーザーがこのプロジェクトを取り上げたところ、「捨てちゃダメって言われても困る」「なぜこんなネーミング?」など困惑や疑問の声が続出。プロジェクトのWebサイトにも、JBRC(Japan Portable Rechargeable Battery Recycling Center:小型充電式電池の再資源化に取り組む一般社団法人)のWebサイトへの案内や、各自治体の廃棄方法を載せたWebサイトのリンクをまとめた資料があるだけだったことから、「捨て方を分かりやすく教えてほしい」との投稿も見られた。
●リチウムイオン電池の捨て方は? 都の担当者に聞いた
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ITmedia NEWSは、このプロジェクトについて都の担当者に電話取材を実施。そもそもなぜ「リチウムイオン電池 捨てちゃダメ!」というネーミングになったのか尋ねると、「捨てちゃダメなわけではない。誤った方法で廃棄しないよう注意喚起するのが目的」と説明した。
「自治体用のポスターの文言をよく見てもらえば分かる通り『混ぜて捨てちゃダメ!』としており、その下には各自治体がごみの回収方法を記載する欄がある。自治体が書き込みを加え、ごみ箱やごみ捨て場などに貼って利用してもらうことを想定していていた」(東京都)
どうやってリチウムイオン電池を使用した製品を捨てればいいのか聞くと、「JBRCやリサイクル協力店、それぞれの区市町村に確認してほしい」と回答があった。「ごみの収集や処理は区市町村の各自治体が管轄しており、東京都から一概に言うことはできない。まずはプロジェクトのWebサイトから確認してほしい」(東京都)
しかしJBRCのWebサイトには、非会員企業の製品や膨張したリチウムイオン電池は回収しないと記載がある。JBRCの回収しないリチウムイオン電池について自治体の廃棄方法を見てみると、新宿区など回収すると明記している自治体もあるが、例えば大田区では「清掃事業課または管轄の清掃事務局にご相談ください」とあるのみだ。
こうした点を踏まえ「リチウムイオン電池が捨てられないという事態になる可能性はないのか?」と聞くと、「東京都としては自治体の捨て方を案内しているという言い方しかできない」との回答だった。
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なお「リチウムイオン電池を回収するルートなどを新たに作る際には、自治体に補助金を出すなど、東京都として支援している」とも説明。「まずはリチウムイオン電池を誤った方法で捨てるのは危険だと認識してもらいたい」と注意を呼び掛けた。
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