2024明治安田J1リーグ第33節が5日に行われ、ガンバ大阪と北海道コンサドーレ札幌が対戦した。
ここまで32試合を消化したリーグ戦で13勝11分8敗を記録し、勝ち点「50」を積み上げている5位のG大阪。シーズン中盤には9試合無敗を達成するなど好調を維持していた同クラブだったが、終盤戦に入ると勢いを落とす形に。前節セレッソ大阪との“大阪ダービー”に敗れ、現在は9試合未勝利と苦しい時期が続いている。対するは、降格圏内の19位に沈む札幌。しかし、シーズンの経過につれて復調を果たしており、残留圏と6ポイント差にまで迫ってきた。
試合序盤からG大阪が積極的な攻撃を見せたものの、最初にスコアを動かしたのは札幌だった。8分に駒井善成が中盤でボールを奪い、右サイドの近藤友喜が前線にフィードを送る。一度は福岡将太にカットされるが、アグレッシブにプレスをかけた白井陽斗がボールを奪取。そのままボックス内に侵入してネットを揺らし、古巣相手から先制点を挙げた。
一方のG大阪も、17分にダワンが自陣ペナルティエリア手前でインターセプト。坂本一彩とのワンツーからドリブルを開始する。長い距離を運んで坂本にリターンし、ゴールから離れた位置で右足を一閃。強烈なミドルシュートは枠を捉えたが、GK菅野孝憲がわずかに触ったことでクロスバーへ直撃した。
39分にはG大阪の山田康太がハーフライン付近まで降り、ボールを受け取ってドルブルを始める。ダワンに預けて走り出し、坂本から再びボールが渡る。トラップでDFを剥がしつつ、倒れ込みながら右足でシュート。だが、またもボールはクロスバーに弾かれた。
後半はG大阪がボールを握り、札幌が縦へ速い攻撃で得点を狙う展開に。後半頭に最初の交代を行なっていた札幌は、65分に深井一希を投入。追いつきたいG大阪のダニエル・ポヤトス監督も、宇佐美貴史とウェルトンを同時投入して攻撃の糸口を探る。
G大阪は77分に右サイドでコーナーキックを獲得。キッカーを務めた宇佐美が鋭いクロスを入れ、ニアに飛び込んできた福岡が頭で合わせる。しかし、GK菅野がしっかりキャッチ。猛攻を受ける札幌は、守備の重心を後ろに下げながら粘り強く対応していく。
すると、84分にG大阪が決定機を作り出す。コーナーキックのこぼれ球を山田が半田陸へパス。右サイドで待つ宇佐美に繋ぐ。半田は内側を駆け上がり、ワンツーでポケットに侵入しながらクロスを供給。GKを通過したボールはゴール前の中谷に渡るが、フリーで放ったヘディングは枠の上に外れた。
そんななか、後半アディショナルタイムにダワンのヘディングが大崎玲央の手に接触。オンフィールドレビューの結果、G大阪にPKが与えられる。キッカーを務めるのは宇佐美。ゴール左下に放ったシュートはGK菅野に触れられたが、勢いが上回ってゴールへと吸い込まれた。
さらに4分後、左サイドでボールを持った半田が斜めにパス。ダワンの折り返しはミスとなるが、半田が体を投げ出しながらボックス手前の山田に繋ぐ。ワンタッチで宇佐美へとパスを出すと、華麗なタッチでDFを翻弄。最後は豪快にゴールへ叩き込み、劇的な逆転弾をマークした。
結局、そのまま試合は2−1で終了。G大阪が10試合ぶりの白星を獲得した。次節、G大阪は18日にアウェイで川崎フロンターレと対戦。札幌は19日にアウェイで名古屋グランパスと対戦する。
【スコア】
ガンバ大阪 2−1 北海道コンサドーレ札幌
【得点者】
0−1 8分 白井陽斗(札幌)
1−1 90+4分 宇佐美貴史(PK/G大阪)
2−1 90+8分 宇佐美貴史(G大阪)