以前ママスタセレクトで取ったアンケートで人気の小学生の習いごとは、スイミングや体操などのスポーツ系。ダンスを習わせている家庭も多く、アンケート内では「学校でもダンスをすることが多く、子どもの自信にもつながっている」などの声がありました。
メリットが多くありそうなダンスですが、それにまつわるお悩みも。今回ママスタセレクトに寄せられたのは、指導する先生との価値観の違いにモヤモヤする投稿でした。
参考:ママスタセレクト|小さい頃させておきたかった習いごとは?「スポーツ系」と答えたママが4割超に<ママのリアル調査>
親戚の不幸という不慮の事態でも、欠席すると責められる?
小学生の娘さんを、地元のダンス教室に通わせている投稿者さん。幼い頃からダンスを最優先に、年2〜3回開催される発表会のため頑張ってきたそうです。
『塾の夏期講習がレッスンと重なり「お休みします」と連絡したところ、ダンスの先生に「そこは“休んでもいいですか?”と聞くべきでしょ」と注意されました。続けて「じつは次のレッスンも塾の合宿と重なるので、お休みしないといけなくて……」と伝えると、次の発表会で出演予定だった全演目から外されました。「発表会前のレッスンが、リハーサルのつもりだったから」と。事前にそんな連絡はなかったのに』欠席に厳しい先生のようで、以前親族に不幸があってリハーサルを休んだときも、「娘さんに出てほしくて、オーディションを合格させたのに。もっと早く言ってくれれば、他の子にしたのに」と、怒られたのだそう。不幸がいつやってくるかなど、わかるはずもないのですが……。
『「決まっていることは前もって相談すべき」と怒られたのですが、塾や細かい家庭の事情まで伝える必要はありますか? これまで休まず真面目に通ってきたのに、そこまで責められるのはおかしいのでは?』と投稿者さんは主張します。
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とにかく指導者の先生が絶対。独特の世界ができている教室も
同様の経験があるママからのコメントが届きました。
『わが子が通っていたスクールもダンス最優先。学校や生活リズムを無視するようなスケジュールが多かった。ダンスが上手な子ばかりが優遇されて、それ以外の子は待ち時間ばかり。1年でやめたよ』コメントを見ると「習いごとが最優先」という考え方は個人経営のスクールに多い傾向だとか。「先生はもちろん、『先生の考えに間違いはない』というガチ勢が取り巻いている」「表現は悪いけど、ちょっと普通の人と感覚が違うと思うことが多かった」という声もありました。
もちろん個人教室のすべてそうではないでしょうが、よくも悪くもその先生のカラーが強く出るのはたしかです。そこに惹かれて学びに来る子も多い一方、合わない子は続けるのが辛くなりそうです。
『うちもバレエ最優先が当たり前。そこでの常識が、世の中の常識だと信じている雰囲気』似たようなスクールに通わせていたというママは、「『ゲネプロ(最終の通し稽古)の入り時間は朝9時です。学校がある子は終わってから来てください』と言われ、下校後の14時過ぎに行ったら『遅い!』と怒られた。ゲネプロにも参加させてもらえなかった」といいます。
『これをきっかけに娘自身が「先生、ちょっとおかしくない?」と気づいた。私もこちらの事情を軽視する先生の態度を疑問視していたので、やめました』
「大事な発表会を前に欠席するなんて」指導者側にも事情がある
一方で、指導者側を支持するコメントも少なくありません。
『先生からすれば発表会は習いごとの集大成、メインイベントだからじゃない? 発表会前に休むなんて真剣さが足りないと、腹が立ったのでは?』
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『本番前のレッスンに参加できないのは、参加辞退と同じ。親戚の不幸なら舞台に立っている場合じゃないし、受験期なら最初からエントリーしない。だから先生側の考え方のほうが、理解できる』投稿者の娘さんがこれまでダンス最優先で頑張ってきただけに「がっかりされたのかも?」という推察もありました。期待していた分ショックが大きく、先生もつい言い方がキツくなってしまったとも考えられます。
『ダンスならフォーメーションとか立ち位置とかあるだろうから、仕方ないかも』団体演技ならではの事情を考慮する声もありました。「一生懸命頑張っている他のメンバーに迷惑をかけられないから、うちは発表会前は塾より習いごとを優先する」というママもいます。このあたりも”それ”に懸ける、家庭ごとの熱量によりそうです。
どちらも間違いではなく、情熱の差。新たな教室を探してみては
『どちらが正しいとかではなく、合わないのでしょう。かける情熱に温度差がある』
『極端にいえば、指導者はオリンピックを目指しているのに、通う側は単なる体力作りのつもりだったらズレが生じる。本気でやっていて発表会にスカウトが来るかもしれないなら「親戚の不幸なら仕方ない」とは考えないだろうし』
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というのも、投稿者の娘さんは中学受験を視野に入れているそう。これまでのように通えないのは仕方がありません。「うちの子の教室は受験直前期は、レッスン時間と塾が重ならないように調整してくれたよ」というコメントもあります。今後も続けたいなら融通を利かせてくれる他の教室を探すのもひとつの方法なのでは?
もともと今の教室を選んだのも、小さい頃に娘さんがひとりで通える近所の教室が他になかったからだとか。「電車に乗って通えば、他にもあるのですが」ということなので、新たな選択肢はありそうです。
『学年が上がったときに受験と塾通いは決まっていたので、そのときにやめておけばよかった。先生の言動には不満も多かったので、これがやめるよい機会かなと思います』投稿者さんも決心ができたようです。
受験勉強という新たに頑張らなくてはいけないことがあるのですから、習いごとはその息抜きにできるよう楽しさ優先がよさそうです。中学生になって改めてダンスを頑張りたいなら、今の教室を含めた多くの選択肢から一番娘さんの“情熱”に近いところを選んではどうでしょうか。
文・鈴木麻子 編集・すずらん イラスト・猫田カヨ