庵野秀明氏&出渕裕氏、『宇宙戦艦ヤマト』と『ガンダム』の関係性を推察 ある作品を組み合わせ「置き換えが発明」

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2024年10月07日 15:56  ORICON NEWS

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(左から)庵野秀明氏、出渕裕氏、氷川竜介氏 (C)ORICON NewS inc.
 『エヴァンゲリオン』シリーズなどで知られる庵野秀明氏(64)が6日、都内で自身が企画・プロデュースによる一夜限りのスペシャル上映イベント『「宇宙戦艦ヤマト」50周年記念上映』に司会として登壇した。

【写真】”歩いて”登壇した庵野秀明氏

 この日は『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』などでメカニックデザインを担当し、『宇宙戦艦ヤマト2199』の監督を務めた出渕裕氏(65)、アニメ・特撮研究家の氷川竜介氏(66)とトークイベントを実施した。画期的な作品となった『宇宙戦艦ヤマト』について、庵野氏は「この作品がなかったら今の日本のアニメーションは全然違う形になっていた」ときっぱり。出渕氏も「僕らも違う生き方になっていた」と話し、庵野氏も「たぶんアニメやってない」と同調した。氷川氏は「(『宇宙戦艦ヤマト』がなければ)中高生向けに拓かれないので、ずっと子ども向けテレビまんがが続いて、たぶん宮崎駿さんは子ども向けの長編まんが映画を作っていたでしょう」と指摘した。

 さらに庵野氏は「『ガンダム』もなかったですよ」とし、出渕氏も「『ヤマト』があったから『ガンダム』がありますから。富野(由悠季)さんの合言葉は『ヤマトを潰せ』でしたから」と同意見に。庵野氏は「『ガンダム』がホワイトベースをベースにしているのはヤマト方式です。富野さんのスゴいところは、もう1つ『マジンガーZ』を混ぜた。『ヤマト』と『マジンガーZ』、これは無敵でしょ!。この組み合わせは素晴らしい。コスモゼロとかブラックタイガーをロボットにして主人公を乗せる。この置き換えが『ガンダム』の発明」と分析した。

 続いて『宇宙戦艦ヤマト』1話と『機動戦士ガンダム』1話の話に。出渕氏は「よくできているけど、見返すのは『ヤマト』」としたが、庵野氏は「僕は『ガンダム』の1話。完成度の高さがスゴい。富野さんも素晴らしい。富野さんの最高傑作」と熱く盛り上がっていた。

 初公開となるノンテロップ版のオープニング3本(1話、21話、21話オープニングにメインタイトル及び未使用カット追加バージョン)、ノンテロップ版のエンディングも上映。さらには主題歌を観客含めて合唱したり、庵野氏が『宇宙戦艦ヤマト』の新作アニメの製作を発表するなどして大盛り上がりとなっていた。

 1974年10月6日午後7時30分。後に多くの作品・クリエイターに影響を与えた一隻の艦が発進。その名は『宇宙戦艦ヤマト』。まだアニメーションが「テレビまんが」と呼ばれた時代、わずか26話の作品は多くの視聴者に衝撃を与え、社会現象となり、今もなお多くの人々に愛され続けている。そして、その航海は今年50周年を迎えた。本企画は、「『宇宙戦艦ヤマト』との出会いがなければ、自分の今の人生はなかったと思います」と語る庵野秀明氏企画・プロデュースの元で企画された上映イベントとなる。

 上映作品1本目は、テレビシリーズ第1話「SOS地球!! 甦れ宇宙戦艦ヤマト」を1974年10月6日19時30分のテレビ放送開始から、ちょうど50年の2024年同日同時刻に上映。そして、幻の8mmフィルム版『宇宙戦艦ヤマト』全3部作を一挙上映致。8mmフィルム版はテレビシリーズの再編集版という点で1977年公開の『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』と同様だが、その編集は劇場版とは異なり、新規ナレーションも使用した、知る人ぞ知る『ヤマト』。そんな幻の作品を初めて劇場で公開した。

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