沖縄に生息するホタルの雌雄のサイズ格差がSNS上で大きな注目を集めている。
「ヤエヤママドボタルのオスとメス
ぜんぜん違う生き物に見えますが、上にいる小さいのがオス、下にいるイモムシみたいなのがメスです。
どちらも成虫です。いろいろすごい。」
とその比較写真を紹介したのは竜洋昆虫自然観察公園職員の柳澤静磨さん(@UABIrurigoki)。
オスのほうは我々が思い浮かべる一般的な姿なのだが、メスはオスの2倍以上の体長。羽も退化して一見、芋虫かのように見えてしまう。このヤエヤママドボタル(別名オオシママドボタル)は、ホタル科マドボタル亜科に属し、八重山諸島に自然分布する沖縄県内最大級のホタルということだ。
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今回の投稿について柳澤さんにお話を聞いた。
ーーそれぞれどれくらいの体長でしょうか?
柳澤:オスは約15~19mmほど、メスは20~40mmほどです。
ーーホタル科の昆虫はいずれも雌雄で大きくサイズが異なるのでしょうか?
柳澤:本種のように雌雄差が大きく出る種もいれば、大きさは違えど、見た目はほとんど同じ種もいます。
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ーー反響への感想を。
柳澤:「鮭の切り身みたい」「エビみたい」というコメントをいただいているのですが、「たしかに言われてみればそう見える!」と、投稿した自分自身が楽しませてもらっています。自分の持っていなかった視点でこのホタルを見るとができ、嬉しいです。
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SNSユーザー達から
「え!成虫で、こんなイモムシみたいになるの!?私も甲虫は色々と知ってるつもりだったけど、世界はまだまだ広いね〜…」
「茹でたエビっぽくも見えるし、シャコの中身っぽくも見える(色違い)」
「得意分野を活用できるようにしていったら、効率いい形が違うことを見つけたんだろうな」
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など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。なおヤエヤママドボタルのメスも、空は飛べないものの発光はするそう。ひとくちにホタルと言っても実にさまざまな種がいるものだ。
柳澤静磨(やなぎさわ・しずま)さんプロフィール
竜洋昆虫自然観察公園職員。昆虫の中でも特にゴキブリを専門とする"ゴキブリスト"。ホームぺージ「ゴキブリ屋敷」や数々の図書、エッセイでゴキブリについて執筆している。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)