前池田町長に懲役２年６月求刑＝加重収賄罪など認める―岐阜地裁

　岐阜県池田町発注の公共工事を巡り、業者に便宜を図る見返りに現金１００万円を受け取ったとして、加重収賄などの罪に問われた前町長岡崎和夫被告（７６）の初公判が８日、岐阜地裁（平手一男裁判長）であった。罪状認否で岡崎被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めた。裁判は即日結審し、検察側は懲役２年６月、追徴金１００万円を求刑、弁護側は執行猶予を求めた。判決は１１月１９日。

　検察側は冒頭陳述で、岡崎被告が遅くとも１０年ほど前から３万〜１０万円分の商品券を同じ業者側から受け取っていたと指摘した。

　起訴状によると、岡崎被告は町長だった２０２２年２月、自宅で電気工事会社元社長、久富幸司被告（６３）＝贈賄などの罪で公判中＝から現金１００万円を受領。同年５月に行われた空調設備整備工事の指名競争入札で、参加資格を満たしていなかった同社を指名業者に加えさせたほか、同年７月の別工事の入札に当たり、他の指名業者の名前を電話で久富被告に教えたとされる。

　岡崎被告は６期目途中だった今年４月、町の第三者委員会から女性職員ら１５人へのセクハラ行為を認定され、辞職した。