子どもの教育費がピークになるのは、やはり大学時代。私立はいうまでもなく、国公立でもそれなりの学費が必要です。加えて遠方の大学に進学してひとり暮らしをするとなると、毎月の仕送り費用もかかります。そこに何が含まれるかは家庭によって違いますが、多くは家賃や光熱費、食費に日用品代などでしょうか。
東京だから何でも高くて当然?月3万超えも「仕方ない」
お子さんが地方の実家から東京の大学に進学したという、あるママからの投稿がママスタコミュニティにありました。
『東京でひとり暮らし。電気代1万4,000円、水道代1万5,000円(2ヶ月分)、ガス代9,000円。トータル3万8,000円の光熱費って普通? 月によって前後するけど、ほぼこんな感じ。自炊はかなりしています』水道代の支払いは2ヶ月分に一度なので、1ヶ月平均にならすと3万500円となります。
『家に比較的いるなら、そのくらいかかるよ』たくさんのコメントが集まりましたが、「とくに高いわけではない」という声もあります。家にいる時間が長いなら、これくらいはかかるのでしょうか? ただ、お子さんは大学生とのことなので、ずっと家にいるわけではなさそうです。
『かかりすぎだよ。とくに水道代は「嘘でしょ!?」ってレベル』コメント欄は「高い」という意見が圧倒的多数。「家族3〜4人分の光熱費だよ」「一戸建てのわが家と同じくらい」といった声が並びました。
『お子さんが家にいたときと現在の光熱費を、比較すればわかるのでは?』
|
|
たしかに東京を中心とする首都圏は、物価の高いイメージがあります。とくに家賃は地方の相場しか知らない人から見れば、それこそ「嘘でしょ!?」のレベル。しかし光熱費はそこまで違わないのではないでしょうか。総務省が発表している家計調査データを見ても、ひとり暮らしの平均光熱費(1ヶ月あたり)は投稿者のお子さんの半額以下です。
『うちの子の場合は電気代4,000円、ガス代3,000円、水道代4,000円(2ヶ月分)だよ』具体例を教えてくれた方もいましたが、どうやらこのあたりが平均的な光熱費のようです。
参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)|家計調査 家計収支編 単身世帯
同棲?溜まり場?検針メーターが故障している説も
『これはみんなの溜まり場になっているな。もしくは一緒に暮らしている誰かがいる』ママたちの予想にあがったのが「同棲説」と「溜まり場説」。同棲しているかを確かめるためアポなし訪問をすすめるコメントもありましたが、「同棲していたとしても、ふたりではそんなにかからない」という意見も。溜まり場になっていたとしたら、「お子さんが出かけているときも、ずっと居座っている子たちがいるんじゃない?」という推測がありました。
『電気はあり得る。でも、東京で水道がそんなに高い自治体ってあった? ガスはプロパンガスならあり得るかな』
|
|
電気代については「エアコンや冷蔵庫が、よほど旧式」「パソコンを何台も置いて株や投資とか、ものすごく電力を使う作業をやっている」といった想像もありました。
とくにみなさんが「高い!」と声を揃えたのは、水道代です。「毎日何度もシャワーを浴びている?」「都内に親子3人で住んでいるけど、毎日お風呂にお湯をためても水道代が1万円(2ヶ月分)を超えたことはない」という声も。
『使用水量を確認したほうがいい。ひとり暮らしなら2ヶ月でも20㎥までに収まるケースが多い。漏水の可能性もあるよ』「ガスも水道も、検針メーターが故障しているのかも」という声もありました。一度点検してもらうのもおすすめです。
光熱費が高くなるのは当たり前だった!意識改革を
光熱費の謎は深まるばかりですが、そんななかで投稿者さんが追加コメントをくれました。
『お風呂は毎日新しい水をためていて、長風呂なので入っている途中で追い焚きをします。シーツと枕カバーも毎日洗うので、洗濯は日に2〜3回。ドラム式乾燥機で、物によって乾燥と浴室乾燥を使い分けています。料理はかなり作っていて、ケーキを焼くことも』
|
|
『自分で払わないから、節約とかの意識がないんだろうね』お子さんは実家にいた頃と同じ感覚で生活していそうです。「お金持ちで実家がずっと援助できるならいいけど」という声もありましたが、一度節約についての話をしてみてはどうでしょう。数年後、自立したときに困るのはお子さんです。
例えばお風呂が大好きで毎日長風呂したいなら、お湯を少なめにして半身浴にする。シーツや枕カバーは予備を増やして、洗濯の回数を減らす。自炊はいいことですが、ケーキ作りはたまのお楽しみにする、など。歯磨きの際に水道を出しっぱなしにしないといった基本は、もちろん前提です。
『親のカードから引き落としなら、節約意識が育たないよ。自分の懐は痛まないもん』毎月どれだけ使ったかを意識するためにも、お子さんにあらかじめ与えたお金のなかから支払う方法をすすめる人もいました。
『ひとり暮らししていても何にどれくらいお金がかかるのかわからないと、金銭感覚が身につかないよ』決まったお金のなかからやりくりすることを覚える絶好のチャンスを、今はみすみす逃しているのではないでしょうか。わが子が困らないよう配慮したくなるのが親心ですが、「今月はお金を使いすぎた。困ったな」といった経験をするのも大事なのでは? この先はお子さん自身にお金の管理を任せ、派手にならない金銭感覚を身につけてもらってはどうでしょうか。
文・鈴木麻子 編集・みやび イラスト・Ponko