アル・ガラファ(カタール)に所属するFWホセルが、レアル・マドリードで過ごした日々について語った。9日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
29歳から4シーズン連続となるラ・リーガ2桁得点、32歳でスペイン代表初招集&初ゴール、サラ賞初受賞…“遅咲きの点取り屋”は昨夏、回り道の果てにレアル・マドリードに復帰した。2011年にカスティージャ(Bチーム)の選手としてトップチームデビューした後、出場機会を得られずに退団したホセルにとって、12年ぶりに白亜のシャツに袖を通すことになると、CL・バイエルン戦を始め、勝負所でチームを救うゴールを量産。与えられたのは、絶対的な主力ではなく、スーパーサブという役割だったが、最終的に公式戦18得点と愚直な努力が実を結んだシーズンとなった。
そんなホセルだが、今夏にアル・ガラファへと完全移籍。レアル・マドリードに残留するという選択肢もあった中、スペインから離れ、活躍の場をカタールに移した同選手は「僕は、人生において下した決断を後悔する必要はないと信じているから、ここに来たことを間違いなんて思わないだろう」と強調。一方で「でもね、彼らを見るたびに、自分もそこにいたという気持ちになるのも事実だ。マドリーの選手たちが今経験しているのと同じか、それ以上の瞬間に生きれたことが幸運だった」と胸中を明かした。
そして、レアル・マドリードでプレーする権利を得られたことを噛み締めるホセルは「あの場所に立つという最高の幸運に恵まれた。僕の人生における最高の日は、初めてそのシャツを着て、ピッチに立った日。ベルナベウでそれを成し得たことは、とても素晴らしいこと。だって、子供の頃の夢であり、それでいて実現するのがとても難しいから。同じような思いを抱えたスペイン中の子どもたちのほとんどが、叶えられないことだから」と思いを巡らせた。
さらにホセルは、レアル・マドリード退団から約3カ月が経った心境について「恋しいことは何か? アットホームな雰囲気だよ。彼らは、初日から僕を家族のように扱ってくれた。会長、ホセ・アンヘル(最高経営責任者)、コーチ、そしてワールドクラスのチームメイトがいる世界最高のクラブでそれを感じるなんて…。信じられないこと」と述べている。
ホセルのキャリアにおいて、レアル・マドリードのトップチームで過ごした時間はほんのひと握りだった。それでも、ラ・リーガとチャンピオンズリーグ優勝に大きく貢献した充実な日々は、生涯忘れることのないものとなっているようだ。