カーテンの色は以前のものとは明らかに違います。たまに遊びにくる程度のレイカちゃんですら、すぐに気づくほどなのに……。レイカちゃんに「どうしたの?」と聞かれ、私はトモキが全く気づいてくれないという話を打ち明けました。
子どもたちが仲良く遊んでくれている間、私はレイカちゃんとお茶をしながらここぞとばかりにグチりました。するとレイカちゃんは思いがけないことを言ったのです。「うーん、うちの旦那はむしろ、気づきすぎるんだよね……」
ママ友のレイカちゃんはニコニコと笑いながら私のグチを聞いて「可愛いじゃん」と言ってくれました。レイカちゃんは旦那さんに対し、逆に「気づかないでほしい」と思っているのだそう。あまり細かいところまで気づかれると、いちいち自分の行動を指摘されているような気がして疲れるのだとか。
まさか「気づかないでほしい」という悩みがあるとは……。うちとはまるで正反対。夫への不満はそれぞれ違うものなんだなぁと思います。レイカちゃんとはお互いに「ないものねだりなのかもね」と笑いあったのでした。
【第3話】へ続く。
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