○ ガーディアンズ 7−3 タイガース ●
<現地時間10月12日 プログレッシブ・フィールド>
ワイルドカード3番手のデトロイト・タイガースが中地区王者ガーディアンズとの地区シリーズ第5戦に逆転負け。10年ぶりのポストシーズンは地区シリーズ敗退に終わった。
タイガースは初回、先発左腕ボイドの四死球で一死一、二塁と早速チャンスを迎えるも、4番アンディ・イバネス、5番ウェンシール・ぺレスが連続三振を喫して先制ならず。2回表には、7番パーカー・メドウズがポストシーズンデビューから7試合連続安打となる二塁打を放ち、球団最長タイ記録をマーク。さらに盗塁で一死三塁の好機を作ったが、後続倒れてこの回も無得点に終わった。
第2戦から中4日での先発となった3冠左腕タリク・スカバルは3回裏、安打と左翼手ライリー・グリーンの失策で一死二、三塁とピンチを背負ったところでギアチェンジ。2番フライを99.8マイル(約160.6キロ)のシンカーで空振り三振に仕留め、3番ラミレスを申告敬遠の後、4番トーマスを99.2マイル(約159.7キロ)のフォーシームで一飛。この試合最初のピンチを無失点で切り抜けた。
スコアレスで迎えた5回表、4番手右腕ウォルターズの先頭四球で無死一塁とすると、第4戦でハムストリングを痛めて負傷交代したケリー・カーペンターが代打出場。フルスイングで放たれた打球は右翼手の頭上を越え、一塁走者トレイ・スウィーニーが快足を飛ばして本塁生還。手負いのカーペンターの一打で貴重な先制点を奪った。
ところが直後の5回裏、スカバルが単打3本で一死満塁のピンチを背負うと、この試合最速99.9マイル(約160.8キロ)のシンカーが3番ラミレスの左手に直撃し、押し出し死球で同点に。さらに4番トーマスには甘く入った初球シンカーを振り抜かれ、キャリア初の満塁被弾。ポストシーズン初登板から17回1/3イニング続いた無失点記録が途切れ、今季ワーストの5失点を喫した。
その後2点を返すも、ブルペン陣が失点を重ねて反撃及ばず。8回表から守護神クレースに6アウトセーブを許し、逆転負け。地区王者ガーディアンズに対して先に王手をかけたが、11年ぶりの優勝決定シリーズ進出には届かなかった。
今季のタイガースは7月4日時点で最大借金9、地区首位まで16ゲーム差の4位と低迷。7月末のトレード期限では売り手に回り、ジャック・フラーティをドジャースへ放出した。それでもエースのスカバルと強力ブルペン陣の奮闘により後半戦は30球団トップのチーム防御率をマーク。8月以降でリーグ最多15の勝ち越しを作る快進撃を見せ、10年ぶりにポストシーズン出場権を獲得。ワイルドカードシリーズではA.J.ヒンチ監督の古巣アストロズを撃破した。
なお、前田健太はワイルドカードシリーズ、地区シリーズともにロースター外となり、通算7度目のポストシーズン出場はお預け。2年契約でタイガースに加入した今季は開幕ローテーション入りを果たすも、7月中旬からブルペンへ配置転換。17先発を含む29登板で3勝7敗、防御率6.09、112回1/3を投げて96奪三振という成績だった。