イタリア代表を率いるルチアーノ・スパッレッティ監督が、イスラエル−パレスチナ情勢に言及した。13日、イタリアメディア『RAI』が伝えた。
イタリア代表は14日にUEFAネーションズリーグでイスラエル代表をウディネの『スタディオ・フリウーリ』に迎え撃つ。イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などによると、紛争の“飛び火”を警戒し、スタジアム周辺では警備体制が強化されている。スタジアム周辺に高さ2メートルを超えるバリアが設置され、警備員は450人を動員。各地から機動警備隊が出動し、爆弾処理班による危険物確認も行われているとのこと。地元ウディネーゼのトレーニングチームにもアクセス制限がかけられるなど、ごく少数の関係者のみがスタジアム周辺の立ち入りを許可されているようだ。
2000年代初頭にウディネーゼを率いたスパレッティ監督は、「素晴らしい場所であり、ここでキャリアの一部を過ごす事ができたのは幸運だった。できれば違う状況で訪れたかった。カルチョとは楽しみであり、このような雰囲気ではそれをあまり味わう事はできないだろう」とコメント。次のようにも語り、一刻も早い紛争解決を願った。
「人々は平和と解決策を見つける必要があることに気づいてほしい。現在は公的組織による決定がなされていない。だから、私たちは試合を続け、平和の必要性をより多くの人々に納得してもらいたいと願っている。多くのイスラエル人は戦争を望んでいないと信じている」
勝ち点「7」でグループA2の首位に立つなか、スパレッティ監督はイスラエル戦で、GKグリエルモ・ヴィカーリオ(トッテナム/イングランド)やMFニコロ・ファジョーリ(ユヴェントス)、MFサムエレ・リッチ(トリノ)らの起用を示唆。「相手はサッカーのやり方を熟知しており、前回対戦でそれを証明した。チームが自分たちの手で試合を進められることを願っている」と勝利への意気込みを示した。