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ビジネスパーソンにとって自分の人生を左右する存在と言っても過言ではないのが職場の上司であろう。人生の師として尊敬できる人物と出会うことで成長することもあるが、「合わない」と感じるような上司に当たってしまうと、苦痛の日々を送らねばならなくなることもある。
これまで漫画の世界でもさまざまな上司が登場。「この人の下で働きたい」と思う人物もいれば、その逆もいた。そこで今回は漫画の世界に登場した上司たちと「一緒に働きたいと思うか」を検証したい。
1983年に『モーニング』(講談社)で連載が開始された『課長島耕作』。時代を重ねるに連れ、部長・取締役・専務と出世し、社長にまで上り詰める。さらに会長、相談役となり、現在は社外取締役となっている。
初芝電器産業株式会社に入社し、派閥争いなどに巻き込まれながらも誠実に仕事に励み、出生していく様子に共感し、「上司にしたい」と感じる人もいると聞く。
一方で女性関係が派手で、部下や取引先の女性と次々と不倫し離婚を経験、41歳で部下だった大町久美子と再婚した。そのほとんどが島のアプローチではなく相手からのアプローチではあるものの、「妻子がありながら手当たり次第に部下と肉体関係を結ぶ人物」なだけに、「上司にしたくない」と考える人も存在する。
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誠実な仕事ぶりで確実に任務をこなす姿勢は素晴らしく、「上司にしたい」と感じる要素だが、女性関係にだらしがないという一面は現代の社会においてはマイナスポイント。どこを重要視するかによって、評価が分かれる。
『美味しんぼ』に登場する東西新聞社文化部の富井副部長。物語後半で部長代理に昇進している。
一流新聞社の部長代理にまで上り詰めているだけに、仕事ができる人物だとは思われるが、劇中では酒に酔って社主や局長に暴力を振るう、取引先に失礼な振る舞いをする、妊婦に暴言を吐くなど、数多くのトラブルを起こしている。また、編集業務でも人間国宝が描いた絵の写真を左右反対に掲載する失態を演じた。
山岡に嫌味を言い続けるなど、「上司にしたくない人物」の代表格として語られることが多い富井副部長。しかし、物語では山岡士郎と「悪友」として飲みに出かけることも多く、失職のピンチでは必ず部下が助け船を出してくれる。読者には感じられない「魅力」があるのかもしれない。
料理漫画、『クッキングパパ』の荒岩一味。連載当初は金丸産業の営業主任で、その後出世を重ね、現在は営業二課で課長を務めるバリバリのサラリーマンだ。
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愛する家族のためにおいしい料理を作り続ける荒岩は、職場でも部下の面倒見が良く、慕われている。優しいだけではなく「ダメなものはダメ」と言える性格で、なにかとだらしがない部下の田中一を叱りつけることもあった。
家族を大切にしている、家事が得意、部下に対して愛を持って接しているなど、プラス要素が多くマイナスが見当たらない荒岩。「理想の上司」の呼び声が高い。
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の大原部長。主人公両津勘吉の上司で、連載当初は大正13年生の元軍人という設定だった。
破天荒な両津に対し怒りをあらわにすることも大原部長だが、将来を心配して貯金を勧める、他の署に飛ばされた際には様子を見に来る、悪さをした際にしっかりと叱るなど、心の底では両津を思いやる行動を取っている。
心の優しさを持つ大原部長だが、両津の貯蓄に嫉妬して自分の口座に送金する、両津がアイアンマンレースで1位になった際、賞金の1億円を勝手に寄付してしまうなど、「おせっかい」な一面も。付き合いの長い両津だからこその行動だとは思うが、思いが先走ってしまうこともあるだけに、人によっては「鬱陶しい」と感じるかもしれない。
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自分では絶対に選ぶことができない上司。関係に苦労している人は、漫画の「上司と部下」の関係をチェックし、「付き合い方」を学んでみてはいかがだろう。
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