「ahamo」「日本通信」のデータ増量でスマホ料金はどこがお得に? 20GB/30GB/50GBプランを比較

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2024年10月15日 11:31  ITmedia Mobile

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10月1日から、料金そのままでデータ容量が月30GBに増量されたahamo。海外でも30GB使え、大盛りオプションを追加すれば月110GBまで使える

 大手キャリアのオンライン専用プラン/サブブランドやMVNOで、最激戦区だったのが月20GBのプランですが、最近大きな変動がありました。この容量帯で先頭集団を走っていたahamoが、10月から料金そのままで容量を30GBに増量しました。これに即座に日本通信が反応し、20GBで月額1390円、50GBで月額2178円という驚きのプランを発表し話題になりました。


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 今回は変動があった月20GB/30GB/50GBの料金比較とオススメキャリアを解説します。今後もこの容量帯は激しい競争が見込まれるため、目が離せません(料金は全て税込み)


●ahamoが料金据え置きで10GB増量


 今回の変動のきっかけになったのはahamoです。もともとahamoは月20GBのデータ容量に5分かけ放題が付いて月額2970円でしたが、9月12日に、料金はそのままで容量を20GBから30GBに増量することを発表しました。変更は10月1日から開始し、以前からahamoを契約していた人も自動的に30GBに変更されています。大盛りオプションを適用すると月4950円で110GB使えるようになりました。


 海外で使える容量も30GBに増量された上、新たに容量超過後の最大速度にも制限が付くこともありませんでした。最近発表された主要キャリアの新プランは改悪だったり、複雑な条件が付いたりすることが多い印象でしたが、ahamoはお得になるだけで何のデメリットもない変更で驚きました。


●日本通信も追随で10GB→20GB、30GB→50GBに増量


 ahamoのプラン変更に即座に対応したのが日本通信です。ahamoが増量を発表した翌々日の9月14日、日本通信の福田社長がX(旧Twitter)でahamoの増量に反応しました。


 そしてその4日後、日本通信も料金そのままでデータ容量が増えた「合理的みんなのプラン」「合理的50GBプラン」を発表しました。


 「合理的みんなのプラン」は、もともと月10GBのデータ容量に5分かけ放題、または70分の無料通話が付いて月額1390円でしたが、9月30日からは料金そのままで月20GBに増量されました。同じく、月30GBの容量に5分かけ放題、または70分の無料通話が付いて月額2178円だった「合理的30GBプラン」が、料金そのままで「合理的50GBプラン」になりました。


 後ほど詳しく解説しますが、20GBと5分かけ放題で月1390円のプランも、50GBと5分かけ放題で月2178円のプランも、料金面では他の追随を許さない圧倒的安さです。


●月20GBの比較:日本通信の合理的みんなのプランが圧倒的に安い


 では、今回の変動で月20GB/30GB/50GBの戦いはどう変化したのでしょうか?まずは月20GBのプランを比較します。月20GBは日本通信の合理的みんなのプランが加わり、ahamoが抜けました。


 月20GBでは、日本通信の合理的みんなのプランが圧倒的に安いです。5分かけ放題、または70分の無料通話が付いて月額1390円で使えます。また、通話料金は30秒あたり11円で、高品質なVoLTEで通話が可能です。昼や夕方に速度が低下しがち、キャンペーンが少ない、余ったデータが繰り越されない、店舗サポートがないなどの注意点はあるものの、月額1390円は非常にお得です。


 通話が多い人は楽天モバイルもお得です。月のデータ使用量が20GB未満なら料金は月額2178円で、アプリ「Rakuten Link」を使えば国内通話は無料でかけ放題です(一部対象外の番号あり)。2024年以降に立て続けに「最強家族プログラム」「最強青春プログラム」「最強こどもプログラム」「最強シニアプログラム」を開始したため、家族で契約していれば何らかの割引を受けられます。日本通信の合理的みんなのプランは時間無制限のかけ放題が月額1600円なので、これを追加するよりは楽天モバイルを契約した方がよいでしょう。


 一方、LINEMOベストプランVはahamoと同じ料金なのに使える容量がahamoより10GB少ない20GBで、優位性がなくなってしまいました。キャンペーンが豪華、LINEアプリによる通信がカウントフリーといったメリットはあるものの、自分なら10GB多く使えて、海外でも使えて、容量超過後の低速通信に容量制限がないahamoを選ぶと思います。


●月30GBの比較:増量のahamoが最もオススメ


 続いては月30GBのプランを比較します。このゾーンはahamoが加わった他、7月にはLINEMOベストプランVが30GBまで使えるようになりました。


 最もオススメなのはahamoです。10月1日から月に使えるデータ容量が10GB増え、月30GBに5分かけ放題が付いて月額2970円になりました。ドコモ回線はいわゆる「パケ詰まり」の問題はあるものの、基本的な通信速度は1日中速く、容量超過後も最大1Mbpsで通信できます。他社では容量超過後の低速通信に制限が設けられることが増えてきましたが、ahamoは最大1Mbpsで使い放題です。


 IIJmioは30GBが月額2700円と最安で、余ったデータが繰り越せる、データ追加が1GBあたり220円と安いというメリットもありますが、ahamoとの価格差は月270円です。IIJmioには5分かけ放題が付いておらず、昼や夕方に速度が遅くなる点を踏まえると、自分ならahamoを選ぶと思います。


 一方、LINEMOやY!mobileはオススメしません。LINEMOはほぼahamoと同じ条件ながら、料金は月990円も高いです。さらに「容量超過後の低速通信に容量制限がある」「海外での通信は別料金」といったデメリットもあります。同じくY!mobileは30GBのプランLが月額5115円、各種セット割適用後でも3278円とahamoに及びません。かけ放題は別料金なので、今はY!mobileのプランLを選ぶ積極的な理由はないでしょう。これらのキャリアは早急にプランの見直しが必要かもしれません。


●50GB以上の比較:50GB未満なら日本通信、50GB超なら楽天モバイル


 最後に月50GB以上のプランを比較します。ここでは日本通信の合理的50GBプラン、IIJmio、月110GB使えるahamo大盛り、データ無制限の楽天モバイルを比較しました。


 月50GBで足りる場合は日本通信の合理的50GBプランがオススメです。5分かけ放題、または70分の無料通話が付いて月額2178円は、他社に比べると断然安いです。昼や夕方に速度が遅くなるので注意が必要ですが、最近はMVNO各社の速度は少しずつ速くなっており、昼や夕方でも最低限の速度はキープできていることが多いです。それでも1日中快適とは言えませんが、この安さなら我慢できるという人も多いでしょう。


 50GB以上使う人は楽天モバイルがオススメです。20GB以上ならどれだけデータを使っても月額3278円以上かかりません。さらにRakuten Linkなら国内通話は無料でかけ放題(一部の番号除く)なので、データ通信も通話も料金を気にせずに思いっきり使えます。


●他キャリアも増量や値下げの可能性あり


 以上、月20GB/30GB/50GBのプランの比較でした。もともと20GBの容量帯は激戦区でしたが、ahamoの10GB増量を発端に日本通信が圧倒的な安さのプランを打ち出し、さらに競争が激しくなりました。また、LINEMO、UQ mobile、Y!mobileなどはこのままでは優位性が薄れるため、プラン内容を変更するかもしれません。特にLINEMOは2024年7月末に新プランを開始したばかりですが、早急に見直しが必要になるでしょう。


 現時点では日本通信やahamoがお得ですが、今後他社もプラン見直しにより順位が逆転する可能性があります。他社への乗り換え手続きに慣れている人は都度、最安プランに乗り換えてもよいですが、そうでない人はもう少し様子を見て、各社の動向を見極めてから動くのがオススメです。


著者プロフィール


シムラボ


 「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。


・Twitter(現X):@simlabo_jp


・サイト:https://www.simlabo.jp/



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