ポーラ化成工業が横浜・湘南・シンガポールの“3拠点研究体制”を始動 基盤研究・技術実用化・化粧品開発を加速

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2024年10月17日 12:41  Fashionsnap.com

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 ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業が、湘南ヘルスイノベーションパークとシンガポールのNSG
BioLabsに新たな研究拠点を設立し、横浜研究所を含む3拠点研究体制を整えた。基盤研究レベルのさらなる向上、効率的な実用化技術の開発、迅速な価値提供の実現を目指す。

 ポーラ化成工業の主要研究領域である皮膚科学は研究技術の高度化・複雑化が進み、競争が激化し、またポーラ・オルビスグループの事業領域拡大に伴い、従来の化粧品開発に加えて新事業に向けた多様な技術開発が必要と判断。そこで、基盤研究・実用化技術開発・提供価値のレベル向上および、本サイクルの加速を目的として、各プロセスに適した場所に新たな拠点を構え、必要な技術やネットワークなどを現地で調達しながら研究開発を行う。
 世界に開かれたオープンイノベーションの場として生まれた湘南ヘルスイノベーションパークは、特に医療分野において学術レベルの高い研究者や企業を集約。皮膚科学・再生医療分野を中心に共同研究を積極的に進め、学術的に高度な基礎知見を生み出すことを目的として拠点を設置した。
 世界中からバイオサイエンス、IT関連の最先端技術が集まるシンガポールに位置するNSG BioLabsは、シンガポールの国立研究機関や大学に加え、機械・材料工学の専門家との協業が実現できる環境として、湘南拠点で生まれた基礎知見をもとに実用化に必要な周辺技術を構築し、現地のベンチャー企業との連携で事業性検証を進める。

 ポーラ化成工業の横浜研究所は、化粧品の剤型技術や感性研究の知見を蓄積し、剤型技術において研究から生産まで一貫して高度なものづくりを実現するテクニカルディベロップメントセンター(TDC:Technical Development Center)を今年1月に新設。湘南とシンガポールで培われた知見・技術を融合させ、化粧品や医薬部外品、美容医療等における最新鋭の製品とサービスを創出していく。

 3拠点体制初となるプロジェクトとして、一人ひとりのiPS細胞をもとに個性を反映した皮膚組織を創る「ミラースキン®」プロジェクトに現在取り組んでいる。その人自身の化粧品成分への反応を再現することで、個人の多様な肌悩みを解決する化粧品の開発を目指す。今後は三拠点を密に連動させ、これまでにない新価値の創造と実装を加速させていくという。

■ポーラ:公式サイト

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