【競泳】大橋悠依激白「話しかけてくるのを全て無視して…」引退会見で五輪2冠後の苦悩振り返る

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2024年10月18日 12:17  日刊スポーツ

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引退会見であいさつする大橋(撮影・小沢裕)

競泳女子個人メドレーで21年東京五輪(オリンピック)200メートル、400メートル金メダルの大橋悠依(イトマン東進)が29歳となった18日、都内で現役引退会見を行い、競技人生での苦悩を振り返った。


スーツ姿で登壇し、長年指導を受けた東洋大監督の平井伯昌氏から花束を受け取った。五輪初出場となった21年東京大会2冠後の日々について「一番苦しかったのは五輪の翌年。2022年は感情がどうなっているのかも自分で把握できないぐらいの頭の混乱、感情の混乱がありました。その中でも世界選手権を迎えるというか、過ごすような形になってしまったり、それ以降も夏、8〜9月は練習も途中で(プールから)あがって(コーチの)石松(正考)さんが話しかけてくるのも全て無視して、更衣室に逃げて部屋に帰った日もあります。そこが一番苦しかったです」と苦笑いで振り返った。


2度目の大舞台となった24年パリ五輪では200メートルで準決勝まで進み、9月の国民スポーツ大会が現役最後のレースとなっていた。


10月からはイトマンスイミングスクールの特別コーチに就任。同スクール総監督となった平井氏らと、後進の育成に力を注いでいく。浮き沈みを経験してきた29歳は、後輩たちに向けて「自分の限界を決めないでほしい。(周囲に)才能があると思ってもらって今があります。私自身も自分のことを、そう思っていなかったです。自分の力を引き出してもらったり、努力の仕方を覚えました。さまざまなことに挑戦しながら、自分のやりたいことを見つけていってほしいです」とエールを送った。【松本航】


◆大橋悠依(おおはし・ゆい)1995年(平7)10月18日、滋賀・彦根市生まれ。6歳で競技を始める。草津東高−東洋大−イトマン東進。得意種目は個人メドレーで、世界選手権は17年に200メートル銀メダル、19年に400メートル銅メダル。21年東京五輪は個人メドレー2冠を達成。日本女子で初めて夏季五輪1大会で複数のメダル獲得となった。24年パリ五輪200メートルは全体12位で準決勝敗退。200メートル(2分7秒91=17年世界選手権)、400メートル(4分30秒82=18年日本選手権)の日本記録保持者。174センチ、55キロ。

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