日本ピザハット(横浜市)は10月17日、全ピザのモッツァレラチーズ量を130%に増量すると発表した。21日から全店舗で発売する。味を数値化・チャート化して評価するAI味覚センサー「レオ」が、ピザに最適なチーズ量を導き出したという。
日本ピザハットの商品開発ユニットによると、ピザの味を左右するキーポイントは「チーズの量」だという。人間の感覚だけで商品開発を行うと、試食する担当者の体調や季節などによって微妙なブレが出てしまう。そこで、最もおいしさを引き出すチーズの量を把握するため、商品開発にAIを活用することになった。
ピザハットのピザは、モッツァレラチーズとゴーダチーズの2種類を使用している。今回はモッツァレラチーズの量を検証した。レオを活用し、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の各要素を分析したところ、現行のピザのチーズ量を120〜150%に増やすと、おいしさがアップすることが分かった。
売り上げ上位12種類のピザについて、チーズ増量商品と現行商品の試食を実施。その結果、チーズ量140%は6種類のピザで味のバランスが崩れ、150%は具材の味が感じづらい上、ソースの味もぼやけてしまった。一方、130%は140%に比べて素材の味も感じながらチーズのうまみが増す結果に。120%はチーズの増量感が十分に得られなかったという。
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その後調整を繰り返し、レオと商品開発員の4人全員が納得したのが、チーズ量を130%に増量することだった。同社は「AIの技術力と人間の経験値が組み合わさることで、マルゲリータのようなシンプルなピザから、プルコギのようなガッツリ系のピザまで、全てに当てはまる黄金比を見つけることができた」とコメントした。
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