【ラグビー】北越が2連覇に王手 FWとバックス一体の攻防で圧倒 決勝は開志国際と対戦

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2024年10月18日 19:47  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

前半10分、北越・佐野(中央)が自身最初のトライを決める

<全国高校ラグビー新潟県大会>◇18日◇準決勝2試合◇新潟県スポーツ公園



北越が2連覇に王手をかけた。新発田南に40−0で快勝。CTB佐野真之介(2年)が前半に3トライを挙げるなど、立ち上がりからFWとバックス一体の攻防で圧倒した。王座奪還を狙う開志国際は76−12で長岡に勝った。2大会連続で同じ顔合わせになった決勝は26日、長岡ニュータウン運動公園で行われる。


  ◇  ◇  ◇


隙を逃さなかった。オープン攻撃に加わった北越・佐野は、瞬間的に内側にステップを切ると一気に加速する。相手守備を置き去りにしてゴール中央左に飛び込んだ。


「相手が詰めてきたのでギャップを狙った」。前半10分、チーム2本目、自身のこの試合最初のトライ。これで乗った。前半22分、24分にも右サイドから中央に切れ込んでトライ。50メートル6秒のチーム屈指の快足を駆使して守備網を突破。「公式戦で3トライは初めて」と自身初のハットトリックに表情が緩む。


8月の合宿で左の第4中手骨を骨折した。チームの全体練習に参加したのは9月に入ってから。それでも試合感覚に狂いは見られない。それ以上に「ケガしている間に鍛えたフィジカルが生きた」。負傷離脱中、筋トレに専念した。特に下半身に集中し、体重は5キロ増加して75キロに。速さに力強さを加えて攻撃の軸になった。


増田宇宏監督(35)は「後半は受けてしまったが、前半は今年の形ができた」と積極的にボールを回し、最終的に計6トライ(5ゴール)を重ねた結果を評価した。昨年、25大会ぶり2度目の全国大会出場を果たした。当時のベンチメンバーからほぼ全員が入れ替わった。NO8松本陽山主将(3年)は「接点、コンタクトを強化してきた」と原点に戻って鍛えたことを強調。「いちばん大切にしている」(松本主将)という守備でも無失点と、チームの仕上がりは上々だ。


昨年の決勝は開志国際を破って花園切符を手にした。今年の決勝、相手が気持ちを前面に出してくることは覚悟の上。むしろ5月の県総体決勝は19−48で敗れただけに、もう負けられない。「勝ち切って花園に行く」と佐野。王座を譲る気はない。【斎藤慎一郎】

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