貴重な追加点を呼んだ増田・岸田のダブルスチールに高木豊氏「初球に走ったってのは、ちょっと痺れましたね」とアッパレ

　巨人がDeNAに粘り勝ち。3連敗で窮地に追い込まれていた巨人がファイナルステージ初勝利を飾り、対戦成績を2勝3敗とした。

　巨人打線は両軍無得点の4回、DeNA先発のジャクソンから岡本和真の併殺打の間に1点を先制。しかしここまでDeNA打線を完璧に抑えていた先発の井上温大が6回に戸柱恭孝のソロで同点とされる。負けられない巨人は7回に一死一・三塁のチャンスを作り、岸田行倫のセーフティスクイズで勝ち越すと、さらに相手のミスに付け込み一挙3点を奪取。9回には大勢が締め、4−1でファイナルステージ初勝利を収めた。

　19日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、7回に貴重な追加点を呼び込んだダブルスチールにフォーカス。解説として出演した高木豊氏は「ピッチャー交代されると巨人はずっと抑えられてたんですよ。ですからDeNAの方は動いたら成功してたんですよ。だけど、これを待ってたかのように初球からスタートを仕掛ける。そのために増田を一塁ランナー代えてたのかなっていうぐらい。これがね、セカンドへ行ってから増田を代走ってなったら、多分1球目は警戒します。ランナーもしっかり見るっていうようなことだったと思うんですけども、1塁から出してって、中川颯に交代した時にセカンド行ってからスタート。なんかこれを先見の明でやったのかなって思うと、すごい監督ですよ」とその前の1死一・三塁でヒットで出塁した1塁ランナーの中山礼都に代わって増田大輝を代走起用した阿部采配にアッパレ。

　そのうえで「二遊間もピッチャー交代して、いきなりね牽制のサインなんか出せないですよ。ホームに気持ちがいって集中しているので。なので初球に走ったってのは、ちょっと今日は痺れましたね」と野手目線で分析した。

　もう一人の解説者の野村弘樹氏は「ピッチャー心理でいくと、変わりっぱなでしょ。2塁・1塁ってわかってても、やっぱりバッターを抑えることに集中するんですよ。そこで一気にダブルスチール行かれたんで。これはやっぱりジャイアンツがね、上手だったかな」と元投手として巨人の作戦勝ちを強調した。

　ここまでなかなか得点できなかった巨人打線。この日は打つだけではなく、作戦で得点を重ねて見せた。


☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』