<B1:秋田74−72佐賀>◇20日◇第3節◇CNAアリーナ☆あきた
B1秋田ノーザンハピネッツが佐賀バルーナーズに74−72で勝利し、今季ホーム初勝利を挙げた。第4クオーター(Q)終盤に猛追する佐賀を振り切った。悔しい負けを喫した第1戦の借りを返し、アリーナをピンクに染め上げた4000人を超えるブースターに笑顔を届けた。
最後にゲームコントロールを任されたのはPG/SG中山拓哉(30)だった。73−67と追い上げられる中で迎えた残り1分20秒にコートイン。前田顕蔵ヘッドコーチ(HC、42)は「中山選手にクロージングを任せたのは、ディフェンスの部分。あのゲーム展開の中で、守らないといけない。リバウンドでのサイズも欲しかった」と起用理由を明かした。
中山は今季で秋田での9季目を迎える。秋田の魂とも呼べる存在だ。「僕はバスケットがめちゃくちゃうまくて、平均20点を取るような選手ではないからこそ、自分ができること、チームが勝つためにできることをやらなきゃいけない」。点差がじわりじわりと詰まる中、何度もリバウンドに跳んだ。ゴール下で好位置を保とうと体を張る。「ディフェンスやリバウンドは技術の前に気持ちの部分だと思っているので、そこをより表現しなきゃと思っています」。気持ちを前面に出した。
逃げ切ってホーム初勝利をつかんだ。試合終了のブザーが鳴り、ブースターが両手を挙げて喜ぶ。客席を見た中山は安堵(あんど)の表情を浮かべた。「最後1周回ったときに、たくさんの人が笑顔で、喜んでくれていて。僕たちが日曜日勝つことによって、僕たちもそうですけど1週間の入り方がたぶん違うと思う。皆さんと一緒に盛り上がれてよかった」とかみしめた。
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今季は秋田に長く在籍していた選手が移籍し、責任と覚悟が増した。「秋田のバスケットを僕がより体現しなきゃいけないと思っています。秋田はディフェンスのチームって掲げている上で、僕が一番そのことを理解しているし、やっているからこそブースターさんにもチームにも見せなきゃいけないと思っています」。次戦は23日、越谷とのホームゲームだ。ホーム連勝へ、ディフェンスで、リバウンドで、ブースターの心を震わせる。【浜本神威】
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