日中高級事務レベル海洋協議　日本の周辺海域で活発化する中国の軍事活動に深刻な懸念表明

日中両政府が海洋問題に関する実務者同士の協議を行い、日本は活発化する中国の軍事活動について深刻な懸念を表明しました。

都内で開かれた日中高級事務レベル海洋協議には、日本側から外務省や水産庁、防衛省などの関係省庁が、中国側からは外交部や中国海警局などが参加しました。

日本側は、中国が東シナ海にブイを設置したことや、一方的な資源開発を行っていることに対して日本の立場を申し入れるとともに、中国軍機による領空侵犯について十分な説明を行うよう改めて求めました。

また、日本の周辺海域で拡大している中国海軍の艦艇などによる軍事活動について、深刻な懸念を表明しました。

一方で、去年設置された日中防衛当局間のホットラインを活用し、両国の意思疎通を引き続き推進していくことで一致したということです。

中国外務省も協議について発表していて、中国側は東シナ海や南シナ海、台湾海峡などについての立場を主張、「中国の領土主権と安全保障上の懸念を尊重し、実際的な行動を通じて中日関係の改善と発展を促進するよう求めた」ということです。

そのうえで、引き続き緊密な意思疎通を図り、実務的な協力を深めることで合意したとしています。