今週の日曜日は、東京競馬場で天皇賞(秋)(GI・芝2000m)が行われます。
過去10年の天皇賞(秋)で好走した馬の前走を見ると、宝塚記念(GI)や安田記念(GI)、日本ダービー(GI)など一線級が集うビッグレースからの参戦しているケースが目立ちます。また、そのほかでは札幌記念(GII)や毎日王冠(GII)などのスーパーGIIと呼ばれるハイレベルな重賞から参戦していた馬も活躍しています。前走で天皇賞(秋)と同格かそれに近いレベルのレースを経験していることが、好走条件のひとつと言えそうです。
天皇賞(秋)の前哨戦で言えば、オールカマー(GII)や京都大賞典(GII)なども含まれますが、意外にもこの2レースから参戦してきた馬は劣勢となっています。過去10年の天皇賞(秋)で前走がオールカマーだった馬は18頭が出走し1勝。前走が京都大賞典だった馬は12頭が出走し1勝となっています。今年の出走馬で前走が京都大賞典だった馬はいませんが、前走オールカマー組は人気馬を含め複数の馬が出走を予定していますので、この馬たちの取捨選択も的中の鍵となりそうです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走中山芝2200mに出走(ただし、東京でGI勝ちの実績のある馬は除く)
[0-0-0-12]複勝率0%
該当馬:ステラヴェローチェ、ニシノレヴナント、レーベンスティール
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。
上位人気が予想されるレーベンスティールが該当しました。
前走で中山芝2200mはオールカマーも行われる条件になりますので、このような結果となるのは当然と言えば当然です。中山芝2200mと天皇賞(秋)の舞台となる東京芝2000mでは、コース形態や距離などに違いがありすぎるため、前走で中山芝2200mを走った経験がマイナスに働いてしまうと考えられます。
ただし、前走で中山芝2200mに使われていた馬でも、東京のGIを勝利している場合は好走する可能性があります。ハイレベルなGIを勝てるほどの高い地力やコース適性を備えていると言えますので、過去の実績は必ずチェックしたいところです。
該当馬に挙げたレーベンスティールは東京でのGIには今回が初出走となりますので、当然ながら勝ち鞍はありません。初めての経験となる東京のGIでのレースの流れに戸惑い、力を出し切れないシーンは十分に考えられます。
また、本馬はこれまでに5勝していますが、全て非根幹距離で挙げています。今回は根幹距離の2000mになります。2000mで行われた3走前の新潟大賞典(GIII)では1番人気で11着に大敗していますし、根幹距離への適性にも不安を感じます。
人気でも未知な面や不安要素を抱えているだけに信頼はしづらい印象です。配当的な妙味も薄いですし、ここは思い切って本馬を軽視することも的中を得るためには必要な策と言えるかもしれません。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。