【競馬予想】天皇賞・秋は現役トップクラスが集結も波乱含み...浮上可能な穴馬は2頭

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2024年10月27日 07:10  webスポルティーバ

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 例年好メンバーが集い、ハイレベルな戦いが繰り広げられるGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)が10月27日に行なわれる。

 ほかのGIと比べても、1番人気の安定感が半端ない一戦だ。なにしろ、過去10年で7勝、2着1回、3着1回。勝率7割、馬券圏外(3着以内)を外したのはわずか1回と、スバ抜けた成績を残しているのだ。

 そうなると、1番人気には逆らってはいけないレースと言えるが、1番人気で勝った馬たちの名前を見ると、昨年、一昨年と連覇を遂げたイクイノックスをはじめ、アーモンドアイ、キタサンブラック、モーリスなど、一時代を築いたレジェンドクラスの名馬の名前が並ぶ。つまり1番人気で勝っているのは、それほどの存在、ということだ。

 そして今年、1番人気が予想されるのはリバティアイランド(牝4歳)。昨年の三冠牝馬ゆえ、時代を代表するレジェンドクラスの名馬となり得る存在ではある。

 だが、牝馬三冠達成後、彼女は年長馬相手のレースでは勝っていない。

 また、過去に1番人気で敗れた馬のなかに、前年の牡馬三冠馬コントレイルがいる。2着に入っていることを思えば、決して悲観する結果ではないが、春のGI大阪杯(阪神・芝2000m)からおよそ6カ月半以上の休養明けだったことで取りこぼした、と言われている。それと同じく、リバティアイランドも今回、春の海外GIドバイシーマクラシック(3月30日/メイダン・芝2410m)から6カ月半以上の休み明け。絶対視するのはどうか。

 そうした状況を踏まえて、研究ニュースの藤田浩貴記者はこう語る。

「最終的には15頭が出走。現役の古馬中距離戦線にあっては、かなりレベルの高い、多士済々の豪華メンバーが顔をそろえました。

 しかし、人気が予想されるリバティアイランドは3月のレース以来。一昨年のダービー馬で昨年のGI有馬記念(中山・芝2500m)を勝っているドウデュース(牡5歳)や、昨年のGI天皇賞・春(京都・芝3200m)を制したジャスティンパレス(牡5歳)は、ともに近走が不振。そのほかの実績馬も、休み明けや良化途上の馬が多く、荒れる要素は十分。"堅い"という先入観を持たず、積極的に好配当を狙っていってもいいレースだと思います」

 そうして、藤田記者は2頭の穴馬候補をピックアップした。1頭目は、ホウオウビスケッツ(牡4歳)だ。

「今年から岩田康誠騎手とコンビを組むようになり、ハミ受けや操縦性が向上して安定感が出てきました。驚いたのが、前走のGII毎日王冠(10月6日/東京・芝1800m)。夏負けが尾を引いて本来の調子を取り戻せず、1週前の追い切りに騎乗した相棒の岩田康騎手も辛口のジャッジでしたが、レースではハナを主張すると、ゴール直前まで粘っての2着。勝ち馬とクビ差という僅差の内容で、あらためて地力強化が裏づけされました」

 今年は5戦して、いずれも3着以内。とりわけ近3走は、オープン特別の巴賞(6月30日/函館・芝1800m)1着、GIII函館記念(7月14日/函館・芝2000m)1着、毎日王冠2着と好走を続けている。

「今回は中2週の臨戦過程となりますが、脚さばきに軽さが出て、反応もシャープ。前走後の反動もなく、使った上積みは大きいです。

 加えて、展開面でも恩恵を受けそうな組み合わせ。前に行きそうなのは、シルトホルン(牡4歳)や、同厩のノースブリッジ(牡6歳)くらいしか見当たらず、自分のリズムでペースコントロールができそうです。

 それを可能にするのが、成長した気性面。1週前には今回鞍上を務める岩田望来騎手が騎乗して、『すごく乗りやすくて、操縦性が高いです』と高評価でした。以前は折り合い面で不安を抱えていましたが、充実した今ならテン乗りも問題ありません。有力馬が中団、後方で構えるなか、先行策からアッと言わせてくれるのではないでしょうか」

 藤田記者が注目するもう1頭は、ステラヴェローチェ(牡6歳)だ。

「近走の敗因は明白。大阪杯(4着。3月31日)は踏み遅れで脚を余し、GI安田記念(9着。6月2日/東京・芝1600m)は壁を作れずにかかり気味でした。前走のGIIオールカマー(6着。9月22日/中山・芝2200m)も坂路オンリーの調教で、もうひと押しが利かなかっただけ。

 この中間は足元を気にせず、2週前、1週前とコースで一段階踏み込んだ調整を施すことができました。馬体の張り、毛ヅヤは文句なし。間違いなく状態は前走以上ですし、屈腱炎で長く休んでいただけに、6歳でも馬はまだまだフレッシュです。

 それに、2度の重賞勝ちが不良場だったように、同馬は道悪の鬼。もしかすると、今週末の雨予報が味方になるかもしれません。折り合い面から前走から1ハロン短縮も歓迎。GIにはあと一歩届いていませんが、馬場状態や展開などがうまくかみ合えば、大金星があっても不思議ではありません。

 ちなみに、同馬を管理する須貝尚介厩舎と鞍上の佐々木大輔騎手のコンビは今年、重賞2勝を含む15勝。全国リーディングを快走する厩舎と若手のホープとのコンビは、侮れませんよ」

 現在の日本競馬界のトップクラスの面々が集結したとはいえ、波乱ムードが漂う今年の天皇賞・秋。ここに挙げた2頭が、人気馬たちにひと泡吹かせる可能性は大いにある。

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