資生堂が一部事業を会社分割で子会社に継承 「ザ・ギンザ」と「シセイドウ ビューティー ウエルネス」
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2024年10月30日 16:21 Fashionsnap.com
資生堂が、一部事業を会社分割により完全子会社に継承すると発表した。プレステージスキンケアブランド「ザ・ギンザ」の直営店ビジネスを、連結子会社のザ・ギンザに簡易吸収分割の形で継承。インナービューティブランド「シセイドウ ビューティー ウエルネス(SHISEIDO BEAUTY WELLNESS)」(以下、SBW)は、完全子会社の資生堂ジャパンに継承させる。いずれも11月1日に契約を締結し、2025年1月1日を効力発生日としている。
スキンケアのザ・ギンザは、1975年に前身のファッションブティックが誕生。そこから、テイラーメイドのドレスのように一人ひとりの肌に寄り添うプレステージスキンケアとしてローンチした。「肌は、最高のオートクチュール」のコンセプトのもと、独自のスキンケア哲学で、「皮膚生理」に着目した、ミニマルでありながら上質なスキンケアを展開している。資生堂としては、2011年にオープンした総合美容施設「SHISEIDO THE GINZA」(2018年にSHISEIDO THE STOREに改称)でブランド運営を開始。同ブランドの2013年12月期は、売上高11億7700万円を計上している。業務合理化の観点から、対象事業をザ・ギンザに移管することを決定したという。
インナービューティブランドとして2023年9月に立ち上げたSBWは、中長期経営戦略で目指すヴィジョンである「PERSONAL BEAUTY WELLNESS COMPANY」におけるウェルネス領域強化のひとつとして展開。同社が100年以上積み重ねてきた肌だけでなく関連するメカニズムなどのデータや研究、理化学研究所や弘前大学、DeNAライフサイエンスなど特徴的な技術を持つ企業とのオープンイノベーションのデータサイエンス技術を基に商品開発に取り組んだ。第1弾では、ツムラと共同開発した「チューンボーテ(TUNE BEAUTE)」と、カゴメと共同開発した「ルーティナ(ROOTINA)」を発売。2025年以降に中国をはじめ、海外展開を拡大し、2030年までにSBW事業を数百億円規模にまで育成する計画を推進している。これまでは同ブランドの日本市場におけるマーケティング機能を、グローバル本社機能を持つ資生堂が保有していたが、より市場に合わせたマーケティング展開を強化するため、資生堂ジャパンへと移管することとなった。これに伴い、同ブランドに関する日本での自社ECコマース事業も資生堂ジャパンへと移管する。
なお、いずれの吸収分割においても、グループ内の完全子会社を分割継承会社とする会社分割のため、2024年12月期の連結業績に与える影響は軽微なものとしている。
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