「電話転送サービス」を特殊詐欺グループに提供したとして、男2人が逮捕されました。2人はSNSから「闇バイト」に応募し、特殊詐欺で使われる機器を用意する「道具屋」を務めていたとみられています。
詐欺幇助などの疑いで逮捕されたのは、神奈川県平塚市の会社員・樫村郁容疑者(29)と名古屋市中川区の会社役員・桜庭貴志容疑者(43)です。
警察によりますと、樫村容疑者らは今年9月、埼玉県所沢市の女性(80代)から現金300万円をだまし取った特殊詐欺グループに対し、犯罪に使われると知りながら、「電話転送サービス」を提供した疑いがもたれています。
「電話転送サービス」は、スマートフォンからかけても「03」などの市外局番が表示されるため、「固定電話から電話がかかってきた」と相手に誤信させ、特殊詐欺に利用されるケースが多いということです。
樫村容疑者らは「お金に困っている」などとSNSに投稿し、持ちかけられた「闇バイト」に応募。指示を受けて、樫村容疑者が東京都に事務所を作り、桜庭容疑者が「電話転送サービス」に必要な機器をそろえたということで、2人は特殊詐欺グループの「道具屋」を務めていたとみられています。
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取り調べに対し、樫村容疑者は「電話番号が詐欺に使われていると知っていたが、続けていた」と容疑を認めているということですが、桜庭容疑者は「全く関係ない」と容疑を否認しています。
警察は余罪があるとみて、グループの実態解明を進めています。