10月31日、中東バーレーンのバーレーン・インターナショナル・サーキットにて、WEC世界耐久選手権の2024年シーズン第8戦が開幕した。レースウイーク初日となった木曜は、現地時間12時15分より90分間のフリープラクティス1回目が行われ、プジョー・トタルエナジーズの94号車プジョー9X8(ポール・ディ・レスタ/ロイック・デュバル/ストフェル・バンドーン)がトップタイムをマークしている。
日本の富士スピードウェイで行われた第7戦から約1カ月半のギャップを経て、各チームは最終戦の舞台となるバーレーンに集った。
すでに第7戦富士でLMGT3クラスの両選手権の王者が決まっており、ハイパーカークラスでのポルシェ、トヨタ、フェラーリの3メーカーによるタイトル争いに注目が集まるなか、気温31.4度/路面温度37.4度のコンディションで第8戦の幕が開けた。
まずはTOYOTA GAZOO Racingの2台を先頭に、各車続々とコースイン。ピットインするマシンと走行を続けるマシンとに分かれたなか、最初にトップタイムを刻んだのは、フレデリック・マコウィッキが乗る5号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)となり、僅差で僚機6号車も続いてくる。
さらに、ポール・ディ・レスタがドライブする94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)が0.049秒差でトップタイムを更新し、タイミングボードのトップへ。
チームメイトの93号車プジョーも3番手浮上でポルシェに割って入り、そこに63号車ランボルギーニSC63(ランボルギーニ・アイアン・リンクス)も続くトップ5が形成された。
15分が経過するころには、51号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)もペースアップし、3番手タイムをマーク。しかし、タイトルを争っている50号車は1周のアウトインのみで序盤を過ごし、セッション中盤にクラス13番手タイムを残している。
そして、これまでバーレーンのレースを得意としているトヨタ勢は、8号車トヨタGR010ハイブリッドが7番手、7号車が10番手と中団のタイムをマークしている。
以降は各車、ドライバー交代を重ねつつ15周前後を1スティントにプログラムをこなしていき、セッションは終盤へ。このころには、気温31.2度/路面温度41.1度というコンディションに変化している。
ここまで、各コーナーでイエローフラッグが出ていた場面も数度見られたが、目立ったアクシデントはなくセッションは進行。1時間が経過したタイミングでは、練習を目的としたフルコース・イエローが導入されている。
残り20分となり、各車は周回を続けるもベストを更新するような動きは見られず、タイムアップする車両はなくそのままセッションは終了となった。
トップタイムは94号車プジョー9X8となり、5号車ポルシェ963が0.049秒差で続いた。3番手には、アントニオ・ジョビナッツィがベストタイムを刻んだ51号車フェラーリ499Pがつけている。
4番手に93号車プジョー9X8、5番手に6号車ポルシェ963というトップ5となり、6番手にはランボルギーニ・アイアン・リンクスが続き、前戦富士に続く好タイムを残した。
トヨタ勢も後半のタイムアップはなく、8号車が7番手、7号車が10番手でセッションを終えている。残るタイトル争いの一角、50号車フェラーリ499Pは13番手だ。
LMGT3クラスでは、セッション序盤にケルビン・ファン・デル・リンデのドライブでトップに立った78号車レクサスRC F LMGT3(アコーディスASPチーム)がFP1最速。
そこに55号車フェラーリ296 LMGT3(ビスタAFコルセ)と60号車ランボルギーニ・ウラカンLMGT3エボ2(アイアン・リンクス)が続くトップ3となっている。
日本勢では、木村武史の乗る87号車レクサスRC F LMGT3がクラス6番手、小泉洋史の乗る82号車シボレー・コルベットZ06 LMGT3.Rがクラス9番手、佐藤万璃音の乗る95号車マクラーレン720S LMGT3エボがクラス10番手となっている。
そして、日本籍チームの777号車アストンマーティン・バンテージAMR LMGT3(Dステーション・レーシング)は、序盤をガレージで過ごす場面もあったようだが、最終的には他車と近い32周をこなし、クラス15番手でFP1を終えた。
続くFP2は、現地時間17時30分(日本時間23時30分)より90分間で行われる予定だ。