限定公開( 1 )
おばあちゃんのところへ行ってきた少女はきのこ狩りを楽しんだらしく、世にも珍しいきのこを見つけたとのこと。きのこの写真を友人に見せるなか、少しずつ雲行きが怪しくなり……。2024年10月にXで投稿された漫画『きのこがり』は1万以上の“いいね”を集めるなど、大きな話題を呼んでいる作品だ。「こんなところに天才いた」とのコメントも寄せられている。
(参考:可愛らしく、勉強になり、どこかゾッとするSNS漫画『きのこがり』を読む)
可愛らしく、神秘的で、どこかぞっとする本作はどのようにして生まれたのか。創作のきっかけ、制作時に使用した画材など、作者・payjamaさん(@nehautt)に話を聞いた。(あんどうまこと)
ーー1万以上の“いいね”がつくなど、本作は大きな反響を呼んでいます。
payjama:『きのこがり』というタイトルから「きのこガーリー(girly)」と連想した方が複数人いました。自分では思ってもみなかったので面白かったです。ちなみに漢字を開いていることに深い理由はなくて、「狩」という漢字の字面がちょっと重いかもと感じたくらいです。
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ーー本作を創作したきっかけを教えてください。
payjama:本作を描いた当時、少し珍しい生き物などを食べてみるWebサイトにハマっていて、本作はその影響を強く受けています。余談ですが、今回の漫画を読んでいたWebサイトを運営している方に“いいね”してもらったことがうれしかったです。
ーー本作を描くなかで印象に残っているシーンは?
payjama:ラストシーンでキノコをたくさん描くのが楽しかったです。
ーー読了後に実際の「アミガサタケ」を目にしましたが、想像以上におぞましく見えました。
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payjama:「アミガサタケ」はおいしくて、ほかに似たきのこも少なく、好きなキノコです(笑)。似たような名前の「キヌガサタケ」は(グレバ部分を除けば)美しくてかわいいですね。「シャグマアミガサタケ」という毒キノコがあり、これはなかなかいかつい見た目だと思います。
本作を最初に掲載してもらった同人誌が5月に頒布されるものだったため、その時期に生えるキノコをあれこれ探した記憶があります。梅雨ごろや秋に比べて自生しているきのこが少なく、やや苦労しました。
ーーpayjamaさんの思う、きのこの世界の魅力とは?
payjama:よくわからない部分が多いことが魅力です。例えば毒キノコって何で毒があるのか未だにはっきりわかっていないとか、胞子で雨を呼んでるんじゃないかとかーー。奇妙な研究が色々あって面白いです。
ーー漫画を描きはじめたきっかけを教えてください。
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payjama:大学のサークルで漫画の描き方を教わりました。共通の作品を好きな人達から「コミティア」(一次創作物の即売会)を教えてもらい、継続的に参加するようになったため定期的に漫画を描くようになりました。
ーー制作時に使用している画材は?
payjama:下書きは鉛筆、ペン入れはスクールペンとミリペン、仕上げはクリップスタジオを用いてます。スクリーントーンは使ってないので、仕上げといっても微修正とセリフ入れぐらいですが……。
ーーデジタルツールではなく、主に紙やペンを用いて漫画を制作することの魅力は?
payjama:道具にあまりこだわりがないので「紙とペンじゃないと!」という気持ちより、手法を変える面倒臭さが勝ってズルズル使ってる感じです。強いていうなら、極細のミリペンを使って、ハッチング的に斜線を細かく引いてるときはちょっと楽しいです。腕は疲れますけど。
ーー今後の活動について教えてください。
payjama:暮らすなかで「ちょっと面白いな」とか「不思議だな」と思ったことを、他の人にも分けられればという気持ちで作品を描いています。今後も引き続き漫画を描き続けていきたいです。
(あんどうまこと)
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