劇場アニメ「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」特別版の上映を記念した舞台挨拶が、本日11月1日に東京・グランドシネマサンシャイン池袋で実施され、キラ・ヤマト役の保志総一朗、福田己津央監督、プロデューサーの仲寿和が登壇した。
【画像】新作アニメ「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO」のロゴ今年の1月に公開された「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」。第1弾として9月に約2週間上映された特別版の上映を合わせ、興行収入50億円、動員300万人を突破した。特別版の上映第2弾は本日11月1日にスタート。特別版では500カット以上がアップデートされているほか、福田監督が脚本を手がけたエピローグカットが第1弾、第2弾と上映期間ごとに異なる内容で追加されている。
この日から始まった特別版の上映第2弾では、映画本編後に上映される特別映像にて「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の前日譚となる「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO」の制作を発表。イベントでも同作への言及があり、「SEED FREEDOM」よりも前に福田監督によってシナリオ、コンテ作業が進められていたこと、シナリオが20年前にできあがっていたことなど新情報が次々と明かされ、観客から驚きの声が上がった。制作状況にも触れ、収録がすでに終わっていることも伝えられた。
福田監督は「次の作品が作れるのは、1つの作品が成功したから。『SEED FREEDOM』を皆さんと作り上げてきた結果だと思います」とファンに感謝の言葉を述べる。また「SEED FREEDOM」のヒットがなければ「SEED FREEDOM ZERO」はお蔵入りしていた企画だと話した。
さらに監督からの「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO」の裏話はまだまだ飛び出す。当初は「ガンダム」シリーズで展開されている企画・MSV(モビルスーツバリエーション)のようなものをやれないかとオファーがあったそう。映画の物語の中で残された謎などを回収するような話になっていることを明かす。また「SEED FREEDOM」にあったキラとラクスの砂浜でのシーンや冒頭の戦闘シーンは、「SEED FREEDOM ZERO」のコンテにもともとあったことも伝えられた。
イベントでは特別版の上映に追加されたエピローグカットの話題でも盛り上がる。上映が終わった第1弾のエピローグカットについて保志は「映画ではラクスとのラブラブはなかったので、ようやく……」とラクスとの仲睦まじいシーンを演じられたことがよかったと話す。ラクス役の田中理恵と一緒に収録したそうで「幸せな雰囲気のアフレコを一緒にできたのがうれしかった」と笑顔を見せた。仲プロデューサーはエピローグカットの制作を振り返る。福田監督から最初に上がってきたものを見て「ちょっとエッチすぎるんじゃないか……」とエロのラインに悩み、その後何度か福田監督に相談して少しエロを抑えたと明かす。福田監督も「頭1分くらいと、お尻も4秒くらい切った」と幻の4秒があることを伝えた。これに対し保志は「4秒は妄想してください」と観客に呼びかける。福田監督はそれに応える形で「どこかでシナリオ出しちゃおうかな」と話し、観客から大きな拍手が起こった。
また終盤にはシン・アスカ役の鈴村健一、アスラン・ザラ役の石田彰からの手紙が読み上げられる。鈴村は映画公開後、しばらく連絡をとっていなかった友人からの連絡があったことを伝え、「監督を始めスタッフの皆様、転勤族でなかなか友達とも連絡が取れなかった僕を再び友達と繋げてくださってありがとうございます(笑)」と笑わせる。また「『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』は、壮大な世界観の物語とともに、人間の深い葛藤や成長を描いています。皆様がこの作品を通じて感じた感動や興奮が、声優陣の演技を通じてしっかりと伝わっていることを願っています」とメッセージを贈った。
石田は「ファンの皆さんのSEEDに対する待望の気持ちは重々感じていましたが、こうして特別版が作られ、それがまた劇場公開され大勢のお客様に観に来ていただけているという状況に、改めてSEEDに皆さんから寄せられている期待と熱さを感じています」と綴る。さらに「今後も皆さんからの応援を裏切らないよう、世の中が少しでも正しい道に進むように微力ながらカガリのサポートを続けていきます」といきなりカガリの名前を出して笑わせ、「皆さんも是非、平和に暮らせる戦争のない世界のことを考えてみてください」とファンへ呼びかけた。
最後は保志が代表して挨拶。保志は「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO」について「ファンの代表として、どうなっていくのか皆さんと一緒にドキドキを共有しながら完成を待ちたいです。20年なのか30年なのかわかりませんが(笑)」と、制作発表から約20年の時を経て公開された「SEED FREEDOM」をいじりつつ挨拶を締めくくった。
■ 鈴村健一(シン・アスカ役)の手紙全文
ご来場の皆様へ
「機動戦士ガンダム SEED FREEDOM」再びの公開おめでとうございます。そして、興行収入50億円、総動員数300万人突破の大成功を心よりお祝い申し上げます。
参加されたスタッフの皆様の情熱がこの成果を生み出し、そこに参加させていただけたことに深く感謝しております。
映画公開後、しばらく連絡を取っていなかった友人や知人からも「面白かった」「最高だった」といった熱すぎるメッセージが届き、改めてこの作品の影響力を実感しました。「待ってた甲斐があった!スタッフの皆さんによろしくお伝えください」とも言われております。監督を始めスタッフの皆様、転勤族でなかなか友達とも連絡が取れなかった僕を再び友達と繋げてくださってありがとうございます(笑)
今回の舞台挨拶に参加できなかったことが非常に残念です。皆様と直接お会いして作品の魅力を分かち合えませんが、きっと今そこにはお客さんがニコニコしている素敵な景色が広がっていることだと思います。その場にはおりませんが、感謝の気持ちは精一杯送ります!
「機動戦士ガンダム SEED FREEDOM」は、壮大な世界観の物語とともに、人間の深い葛藤や成長を描いています。皆様がこの作品を通じて感じた感動や興奮が、声優陣の演技を通じてしっかりと伝わっていることを願っています。
これからも、皆様の期待に応え続けられるよう、さらに感動を届けられる作品が続く限り頑張ってまいります。今回の舞台挨拶が、皆様にとって特別な思い出となることを願っています。
本日は本当にありがとうございました。
次回はぜひ、皆様と直接お会いできる日を心待ちにしています。
どうぞ、これからも「機動戦士ガンダム SEED FREEDOM」の応援をよろしくお願いいたします。
■ 石田彰(アスラン・ザラ役)の手紙全文
ご来場の皆さん、本日は「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」特別版の上映にお集まりいただきありがとうございます。
今回の特別版のアップデートは500カット以上とのことですが、皆さんはどのくらいお気づきになったでしょうか?
オリジナル版を見逃していて今回初めて観たという方にとっては、より理想的な形でご覧いただくことができましたし、オリジナル版を観に何回も劇場に足を運ばれた方にとっても、映画を新鮮に捉え直すきっかけにもなり、新たな楽しみとして受け入れていただけるのではないでしょうか?
オリジナル版公開時の舞台挨拶でも、ファンの皆さんのSEEDに対する待望の気持ちは重々感じていましたが、こうして特別版が作られ、それがまた劇場公開され大勢のお客様に観に来ていただけているという状況に、改めてSEEDに皆さんから寄せられている期待と熱さを感じています。そして、そんな作品に関われた幸運に大変感謝しています。
そのくせ、オリジナル版の舞台挨拶時にアスランの誕生日の話が出ても、正直ピンと来ていなかったことをここで告白し、懺悔させてください。
客席から10月29日と教えられて初めて認識する始末です。なんだかすみません。
ということで、さきおとといはアスランの誕生日でした。
遅ればせながら「アスランおめでとう!あなたの一部として声優人生を歩めて良かったです。」
おそらく全国のファンの方々も、10月29日には彼のことを思ってくれたことでしょうし、その気持ちは彼にも伝わっているはずです。
今日は、直接声を発することができないという特殊な事情を抱えたアスランに成り変わり、僭越ながら僕の方からお礼を言わせていただきます。
「たくさんのお祝いの気持ちを伝えていただきありがとうございました。
皆さんの心遣いがとても嬉しいです。
今後も皆さんからの応援を裏切らないよう、世の中が少しでも正しい道に進むように微力ながらカガリのサポートを続けていきます。
皆さんも是非、平和に暮らせる戦争のない世界のことを考えてみてください。」
ところで、アスランは何歳になったということなのでしょうか?
■ 「『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』特別版」
□ 上映期間
第2弾:2024年11月1日(金)〜14日(木)
(c)創通・サンライズ