11月2日、2024年MotoGP第19戦マレーシアGPのスプリントレースがセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が優勝を飾った。チャンピオンシップでマルティンを17ポイント差で追うランキング2番手のフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)は、転倒リタイアだった。
予選Q2ではバニャイアがポールポジションを獲得し、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が2番グリッドとなった。チャンピオンを争うふたりがフロントロウからのスタートとなる。
3番グリッドはアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)、4番グリッドがフランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)、5番グリッドがマルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)、6番グリッドがエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)である。
Q2ダイレクト進出を果たしたモンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロは8番グリッド、アレックス・リンスは9番グリッドを獲得。中上貴晶(イデミツ・ホンダLCR)は18番グリッドとなった。
スプリントレースのスタート前には、スペインのバレンシア州を襲った洪水による被害者を悼み、1分間の黙祷が捧げられた。
スプリントレースは気温30度、路面温度40度で、グリッド上で雨が降り出したものの、全ライダーがスリックタイヤでスタートした。また、ウォームアップラップの時点でホワイトフラッグが提示され、マシンの乗り換えが可能となっている。
スタート後、バニャイアとマルティンはそろって1コーナーに入っていくが、マルティンがトップを奪うことに成功した。バニャイアは2番手に続く。3番手はマルク・マルケス。トップ3が4番手以下を引き離していく。
さらにトップのマルティンは、1周目を終えてバニャイアに0.2秒の差を築いた。バニャイアも2周目にはファステストラップを叩き出し、マルティンを追う。しかし、3周目、9コーナーでバニャイアのフロントが切れ込み、スリップダウン。バニャイアはあわててマシンに駆け寄るが、再スタートはできず、がっくりとうなだれた。チャンピオン争いでマルティンに17ポイント差をつけられ、追う立場であったバニャイアにとって、文字通り痛恨の転倒リタイアとなった。
一方、マルティンはトップを快走し続ける。2番手のマルク・マルケスとの差は0.9秒ほどである。3番手はバスティアニーニ、4番手がアレックス・マルケス。そして、アレックス・マルケスの0.5秒ほど後方にクアルタラロが5番手を走っていた。
マルティンはそのままトップでチェッカーを受け、優勝を飾った。バニャイアが転倒リタイアに終わったことで、マルティンはバニャイアに対し、29ポイントの差を築いている。明日の決勝レースでバニャイアに対し38ポイント差をつけることができれば、最終戦を残してマルティンのチャンピオンが決定する。2位はマルク・マルケス、3位はバスティアニーニが獲得した。
クアルタラロは5位でフィニッシュを果たした。今季のスプリントレースにおける自己ベストリザルトタイである。ホンダ勢最上位は15位のルカ・マリーニ(レプソル・ホンダ・チーム)。中上は17位だった。