<フィギュアスケート:フランス杯>◇3日◇フランス・アンジェ◇男子フリー
【アンジェ=松本愛香通信員】グランプリ(GP)シリーズ第3戦でショートプログラム(SP)5位発進の島田高志郎(23=木下グループ)が、逆転で銀メダルを獲得した。
フリー153・42点の合計233・84点。GPシリーズ8戦目にして初の表彰台に立ち「自分がここ(メダリスト会見)で話していることが、まだ信じられない」と喜びをかみしめた。
フリーは昨季から継続する「死の舞踏」。昨季の国際大会ではフリーで順位を落とすことが多く「恐怖心もあったし、あまりいい思い出を描けていなかった」という。プログラムに対してネガティブな印象を抱いていたが、この日は「めちゃくちゃ落ち着いていた」と克服してみせた。
2本目の4回転トーループを冷静に決めて1・63点の加点を引き出すと、その後も多少の乱れはあったものの、全7本のジャンプを着氷した。後半のコレオグラフィック・シークエンスでは、あり余る体力を発散するように力強く舞い「試合になったら気持ちが全てなんだな」と実感した。
|
|
GP第1戦スケートアメリカでは、合計219・68点で6位に沈んだ。その後は体調不良に見舞われるなど、シーズンの滑り出しは快調とは程遠かったが、それでも拠点スイスの隣国フランスで復調のきっかけをつかみ「この感覚を大切にしていきたい」と、さわやかに笑った。
次の大きな目標は、年末の全日本選手権(12月19〜22日、大阪・東和薬品RACTABドーム)になる。「GOE(出来栄え点)の向上」や「4回転ルッツの安定」など課題は明確だといい「絶対に外さないように練習を積んでいきたい。クオリティーを突き詰めたい」と力を込めた。
フランスで手にした銀メダルを、スケート人生の糧に、さらに進歩する。
|
|
|
|
Copyright(C) 2024 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。