11月2日、2024年MotoGP第19戦マレーシアGP MotoGPクラスのスプリントがセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロは5位入賞し、ポイント獲得。アレックス・リンスは11位となった。
厚い雲の下で始まった2日目朝のフリー走行2回目。セッション序盤からクアルタラロが1分58秒850でトップタイムをマークし、2回目のランで1分58秒765まで縮め、トップから0.107秒差の3番手。リンスも10番手に続き、最終的に1分59秒034で8番手となり、初日の好調さを再び見せた。
続く予選Q2では、全ライダーがソフト/ミディアムを選択した。1度目のアタックを終えた時点でクアルタラロが6番手、リンスが8番手につける。7番手から10番手までが0.02秒以内にいるという接近戦の様相を見せた。
最終アタックでは、終了直前に他のライダーによるイエローフラッグが出たものの、ヤマハのふたりは影響を受けることはなく自己ベストを更新。クアルタラロが1分57秒592で8番手、リンスが1分57秒726で9番手となり、3列目からのスタートが決まった。
午後のスプリントは、直前に小雨降り出したが、スリックのコンディション。スタートでは、リンスが1つポジションを下げると、その後もペースが上がらず一時12番手まで後退。序盤は、マルコ・ベゼッチ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)と抜きつ抜かれつのバトルを展開した。
クアルタラロは、オープニングラップでブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、2周目でもフランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)を抜き、6番手まで浮上。3周目には上位を走っていたライダーが転倒したことで5番手までポジションを上げた。
その後、クアルタラロは前のライダーを追うもオーバーテイクには至らず。しかし、最後までポジションを守り切り、5位でチェッカーを受け、ポイント獲得を果たした。
リンスは、3周目にベゼッチに先行を許したが、そのすぐ後ろで機会を伺っていた。終盤にアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)に迫られたものの、最後まで守って11位でフィニッシュした。
スプリントでクアルタラロが5位入賞し、トラックハウス・レーシングとの差を16ポイントまで縮めた。バレンシアGPは洪水の影響で中止となり、まだ代替地が決まってないことを考慮すると明日の決勝はチームとして重要な一戦になるだろう。
20周の決勝では、3列目からどんなレースを見せてくれるのか、ヤマハライダーの走りに期待したい。
■ファビオ・クアルタラロ(予選:8番手、スプリント:5位)
「良かったよ!今週末はエレクトロニクスで一歩前進することができたと思う。特にコーナリングでのペースで報われたよ。明日も同じことができるといいね。フロントに問題があって、最後はあまり快適ではなかった。明日は何ができるか見てみよう」
「今の勢いは素晴らしいと思う。5位でゴールしたし、僕らの前には1台しかクラッシュがなかった。たとえば5人の転倒によってこの5位を手にしたわけではないから、これはポジティブなポイントだ。僕たちはいくつか前進してきた。まだ改善の余地はあるけど、ここまでやってきたことに満足できると思う」
■アレックス・リンス(予選:9番手、スプリント:11位)
「本当にポジティブな一日だった。午前中はエレクトロニクスに取り組んで、いいフィーリングを得られたよ。マシンも少し好感触になったし、僕には合っていてとても良かった。その後の予選もとても良かった。スプリントでは、1コーナーでちょっとした混乱があった」
「僕は11位まで後退し、スプリントではほとんどそのポジションだった。思うようにオーバーテイクすることはできなかったけど、いいデータを得ることができたよ。明日はとても長く、タイヤにとっても厳しいレースになるだろう。それにどう対処できるか見てみよう」