前回からの続き。私はユイです。3人きょうだいの末っ子で、兄と姉がいます。姉はいわゆる優等生タイプで、なんでも器用にこなしてしまう人。一方私はというと、何をやっても中途半端で、残念ながら得意なことはたいしてありません。そんな姉と常に比べられてきた私は、ずっと劣等感を抱いていました。そこで高校卒業と同時に、家を出て働くことに。就職先で今の夫と出会い、結婚。今では3人の子どもを育てながら、バリバリ仕事をしています。
さて私がお昼休みにゆっくりしていると、スマホが鳴りました。画面を見ると姉からの電話です。
せっかくゆっくりしていたのに、私はウンザリしてしまいました。
姉はまだ何か言っていましたが、昼休みが終わりそうになったのでそのまま切ってしまいました。
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しばらく実家と距離を置いていたある日、父が亡くなったと連絡がありました。生命保険の保険証券が見つかったと姉から聞いたのですが、なんと受取人は姉だけ。やっぱり、父は姉のことしか気にかけていなかったのでしょう。
しかも姉は「私がもらった死亡保険金を3人で分けよう」と言い出し、私はさらに惨めさを感じてしまいました。
姉が悪いわけではないことはわかっています。しかし私はつい姉に当たり散らし、相続放棄ともとれる言葉を残して帰ってしまいました。
子どものころから、なんでもできていた姉。私はそんな姉といつも比べられていたように思います。
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父が亡くなって、「大人になってからもっとたくさん会いに行けばよかった」という気持ちがなかったわけではありません。しかしあまりにも雑な遺産の分け方に、私は「やっぱり」と感じてしまったのです。
この気持ちを夫に話してみることにしました。
【第7話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・motte 作画・ちょもす 編集・海田あと
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