11月3日、2024年MotoGP第19戦マレーシアGP MotoGPクラスの決勝レースがセパン・インターナショナル・サーキットで行われた。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)はピットに入りリタイアを選んだ。
初日のように強い日が差した決勝日。ウォームアップでは、暑いコンディションでの感触を確かめ、16番手となった。
20周の決勝レースは、気温34度、路面温度52度と暑いドライコンディション。スタートでは、ローンチで失速して最後尾で1コーナーへ入る。しかし、2コーナーでの多重クラッシュが発生したため、赤旗中断。この時点で21番手だったが、再スタートは元のグリッド順となった。
再スタートでは、スタートで前を防がれてしまい、一時21番手に下げるもオープニングラップで18番手に戻した。序盤に上位のライダーが転倒したことで15番手と入賞圏内へ浮上した。
レース中盤は、同じくホンダRC213Vを駆るルカ・マリーニ(レプソル・ホンダ・チーム)のすぐ後ろにつけ、オーバーテイクの機会を伺っていた中上だっったが、終盤に差し掛かったところでマシンに問題が発生。5周を残してガレージへと戻り、リタイアでレースを終えた。
スプリントで発生した振動の問題が、決勝では再発するだけでなく、リタイアを余儀なくされるほどに悪化。フル参戦のライダーとして最後のアジアラウンドを不運な形で終えることになった。
最終戦として予定されていた第20戦バレンシアGPは洪水の影響で中止となったが、代替サーキットで開催予定だ。フル参戦の最後の一戦は、納得のいく走りと結果で終えられるのか。中上の見せる走りにぜひ注目したい。
■LCRホンダ・イデミツ
中上貴晶(決勝:リタイア)
「昨日のスプリントから振動の問題が起こっていましたが、今日もその酷い振動を感じて、思うような走りができませんでした。自信を持って走ることができなかったのでリタイアしました。何が起こったのか理解する必要があります。次のグランプリでも全力を尽くします。このフィーリングを修正するために取り組んでいます」