冬季五輪男子2連覇のプロフィギュアスケーター羽生結弦(29)が、コンディショニング面において「集大成」のサポートを受けたと感謝する22年北京五輪を回想した。このほど、日本代表選手団を支援する味の素(株)「ビクトリープロジェクト(VP)」の栗原秀文チームリーダー(48)と対談。前人未到だったクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑み、世界初の「4A」認定をつかむまでの舞台裏を振り返った。26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズンも開幕。金メダル2個の羽生に寄り添うことで得られた知見が、日本勢の次代も明るく照らす。(敬称略)【構成=木下淳】
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◆羽生結弦(はにゅう・ゆづる)1994年(平6)12月7日、仙台市泉区生まれ。4歳からフィギュアスケートを始める。10年にシニア転向。全日本選手権優勝6度。ジュニア2冠、五輪、世界選手権、GPファイナル、4大陸選手権を完全制覇する「スーパースラム」を20年に男子で唯一達成した。16年に4回転ループ世界初成功。SP、フリー、合計の世界歴代最高点も樹立(更新19度)。コロナ禍でカナダ・トロントから帰国した後は地元仙台で技を磨く。宮城・東北高−早大人間科学部(通信教育課程)。22年7月19日にプロ転向、翌23年2月にスケーター史上初となる東京ドーム単独公演を成功させた。30歳の誕生日を迎える今年12月7日、さいたまスーパーアリーナで全国ツアー「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd−Echoes of Life−TOUR」(3都市)が開幕する。172センチ。血液型B。
◆栗原秀文(くりはら・ひでふみ)1976年(昭51)5月2日、東京都板橋区生まれ。小学校から立大を卒業するまで野球に打ち込む。99年、味の素入社。営業職や「アミノバイタル」事業部を経て04年からVPに携わる。プロ野球選手を目指した大学時代、コンディショニングに失敗した悔しさが選手を支える原動力となり、VPのエンジンと呼ばれる存在に。今夏のパリ五輪では柔道の阿部兄妹や高市未来、斉藤立、競泳の代表団を中心に担当。
◆味の素(株)「ビクトリープロジェクト」 03年に日本オリンピック委員会(JOC)と共同で立ち上げた、日本代表選手団の食と栄養面の支援プロジェクト。10年、味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)内に「勝ち飯」食堂を開設。16年リオ五輪以降、夏冬の祭典会場に栄養サポート施設「JOC G−Road Station」を設置。栗原らVPメンバー、調理スタッフ、管理栄養士が常駐して和軽食を提供した。
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