エリザベス女王杯はGI初制覇の多いレースだ。近10年で見ると、19年と20年のラッキーライラックを除く8頭は、このレースが初のビッグタイトル獲得だった。そこで、これらの馬に共通するポイントを探りたい。
まずは年齢だ。3歳馬が2頭、4歳馬が6頭。したがって全馬が4歳以下だった。牡馬に比べると完成が早いとされる牝馬だけに、5歳以上の馬は割引が必要となる。
続いては前走だ。8頭のうち、モズカッチャンはGI、それ以外の7頭はGIIからの臨戦だった。また、21年のアカイイトを除く7頭は、前走で掲示板を確保していた。前走で6着以下に敗れていた馬は手を出しづらい。
最後にジョッキーだ。8頭のうち、5頭は外国人ジョッキーとのコンビだった。M.デムーロ騎手が2回、J.モレイラ騎手、C.デムーロ騎手、C.ルメール騎手が1回ずつなので、特定の騎手が何度も勝っているわけでもない。
以上の3つのポイントを踏まえて今年のメンバーをチェックすると…。残念ながら3つどころか、2つをクリアした馬すら1頭もいなかった。となると今年はGI馬の2頭、スタニングローズとレガレイラのどちらかが意地を示すのかも。そういった意味では、近年のトレンドとは異なるエリザベス女王杯になる可能性大といえそうだ。